22
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
準備にもらった期間中に俺はあの国民の麦の会と連絡を取り、必要だろう物資や情報を集めていた。あの期間は実質的な休暇ではあるが仕事をしているように見せないとならない。頼んだものは意外だがそれはすぐに届くこととなった。
なんでも、国民の麦の会が戦場だからと独自の護衛を連れて、補給部隊としてバークマンの期待に沿った補給を提供しているらしく、補給部隊を守っているのはパウラーという退役した軍人が指揮を採り、多くは退役した軍人で構成される武装輸送隊とのことで、独自に開発した戦車で武装をしているらしい。顛末はこうだ。
国民の麦の会が独自に持っているトラクター技術の転用により、安く頑丈で軍馬のような戦車を作れないか機関博士のリーゼル博士と街の技術者で麦の会が買収した車工場の工場長、クルツ・T・ルサーホルへに依頼した時に接触してきたのが秋津島の技術者畑富美男少佐と聞いた。
3人が中核の研究班により、空冷リーゼルエンジンを完成させたらしい。
その結果できたのが件の戦車だ。下手な部隊より強いらしい。どんな戦車か実物を見てないからなんとも言えないが。
高級志向の空冷リーゼル搭載型とやすいガソリンエンジン型の2パターンあるらしい。装甲厚も違い、溶接と避弾経始を取り入れ、対戦車型廉価版の駆逐戦車、歩兵支援用の廉価版の突撃砲、機銃を並べた対空戦車なども配備され、バークマンが高い評価を与え。特に対空戦車の4連装2.5cm対空機銃を敵地の陣地やせり出してきた敵兵に撃ち込んだことを評価しており、その戦果はイスパニアの屠殺機と言われるほどの恐ろしいものだったらしい。
補給はかなり手厚くなり、帝国で刷られた各種朝刊が夕方には全て主要な部隊には届いている。中でも人気なのは娯楽記事じみている麦の会会報だ。麦の会は麦の会で戦時病院も開いているらしく、敵味方問わずに治療をしているらしい。
頼んだものがやってきた。この戦いに必要なものだ。
そんな話を聞いたりしているうちに、あれから本当に長いようで短い一週間を体験した。俺自体はただ寝ていた。そう寝ていたのだ。任された兵士たちにも一律、一週間の休暇を出し、訓練費で宴会を開いた。寝るのは問題の解決を早める。寝るという行為は頭を整理するのと同じだ。だからこそ必要なのだ。
そして、そのたった一週間にも世界は大きく動いている。この間に読んだ色々な資料から得た情報を顧みるに、事態も物事も刻一刻と変わっている。何より変わったのはその戦況だ。それはイルドアのバルブ総司令による歴史に残るだろう深夜に1個軍の上陸成功があった。
だが、こちらを一変させたのは一番は帝国議会とダキア議会がイスパニア共同体に対して、論拠としてルテラ証言を採用し、正式に国家として宣戦布告を行ったことだ。
この宣戦布告
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ