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帝国兵となってしまった。
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す火球の間欠泉を、瓦礫の山での鉛の応酬から逃げずに戦ったじゃないか。」
 そんなこと言われても俺は流されていただけでそんな大層な人間ではない。そもそもが戦いに出る人間は偉いのだろうか?田畑の畝を作る農民たちのその大地との話し合いのほうが偉いだろう。

 大自然と日々格闘するのだ。それに引き換え俺はこんな風に大使に流されて戦っている。イスパニアという場所で。こんな場所にいるのだ。

 「戦うのと引き金を引くのは誰にだって出来ます。しかし、その責任を取るのは誰にだって出来ません。小官に出来ない範疇の話です。私の話は以上です。小さい時に星空を見て星を掴もうとした子供のような存在が小官なのです。何一つ成し遂げられてはいない。前には後悔しかなく、また後には後悔しかないのです。」
 ここまで言えば大丈夫だろう。勘違いは収まるな。


 「指揮官には後悔と臆病はつきものだ。蛮勇はしないというのは優れた指揮官の証拠だ。慢心もしていない。野心もない貴官には適任のようだな。」
 シェルヒャーがニヤリと笑うとレルゲン以外が頷いた。

 ただ、レルゲンは射抜くような瞳でただ俺をじっと見ていた。また、俺もレルゲンを見ていた。


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