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命を文面でしか計算してないとか蒸気機関の計算機とか冷徹冷血冷酷三冷指揮官と揶揄されるモーゼルはあまり好きではないのだろう。
「これをするに当たっては指揮官が足りない。このような歩兵の指揮をできるのは、私モーゼルとロメール大佐、そしてジシュカ中佐ぐらいだろう。シェルヒャー少将、3人の指揮官が入れば成功すると思われます。しかし、それには犠牲が伴うでしょう。イスパニア共同体への支援が止まらない限りは難しいですので、海軍に要請して援共ラインを封鎖してもらいましょう。そうすれば奴らは国内生産力がほぼ残ってないのですから、干上がりこの攻勢も成功しうるでしょう。」
まて、なぜ俺がさらっと最前線の指揮官をやる前提になってるんだ?シェルヒャーもなぜ考え込む?いや、もっと高い階級で適任者色々いるだろう。本国から呼んでこいよ。陸軍国家なんだろう帝国!たしかに残るし、ここまでは戦うとは思ったがなぜ最前線の指揮官になるんだ!しかもこれで動かす兵士数は一個の指揮官あたり、1個師団に相当もしかしたらその上になるかもしれないんだぞ。
「‥‥他に意見はあるかね?モーゼルは階級で判断しないまさに職業軍人だ。下の階級でも問題はない。不安要素などがあるなら発言したまえ。」
シェルヒャーはモノクルの縁を人差し指で叩く。ただそれは話せという行為だ。自由意志はなく命令である。これはこれにより約8万の将兵が死ぬのだから当然である。そもそももっと経験がある人物を本国から呼んでこいよ。腐る程将官いるだろう。階級は飾りで頭は置物なのか?参謀本部は何を考えているんだ?規模に対して将官が少ない。
「発言をいたします。このような事態は初めてでありますが、些か敵の反撃力を無視した立案と言わざる得ません。たしかにこれには補給の構築まではわかります。しかし、要塞を通り過ぎて、相手の後背地を取り、マドリッドーリを電撃的に陥落させる例えるならば電撃戦でしょうか。これをするに当たり、分隊規模まで部隊を分けてそれを突破させる敵地に浸透するこれは我々の火力では難しいかと。敵は豊富な援助を受けております。更に先の反乱軍のマドリッドーリの襲撃で首脳部の殆どがマドリッドーリで散った今のイスパニア共同体には時間をかければ勝てると将官は思います。時間の女神は帝国の味方です。イルドアのすでに、兵士を乗せた第一陣の出兵8万人が到着しつつある中で無闇に攻勢をかける意味はないかと。イルドア派遣軍の司令官である赤シャツ隊のイタロ・バルブ将軍が来ると言われています。もう停戦は近いでしょう。」
レルゲンがこちらを見ながらこう告げるがいや、もはやそんな話ではない。なぜなら賽は投げられ、ルビコン川を越えて最早、あのルテラ大尉の話が広がると誤魔化すには交戦を続けなくてはならなくなる。
それに連合王国とルーシーが降伏は許
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