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「貴殿の立案はわかった。だがな‥‥。諸君ら、これは忌憚のない軍事会議だ。海軍の形式張った格調高いダンスホールを借りてやるものとは違う。意見を出したまえ。」
シェルヒャー少将は難色を示していた。
そして、モーゼル准将やカステル大佐も目を瞑っており、その他にはなぜかレルゲン中佐やロメール大佐、ヴァルコフ大佐など8人ばかりが部屋に詰めており、態度は皆黙っているが‥‥レルゲンはなんでここにいるのだろうか?
将校不足で来たのかもしれないが、来るなら来るで手紙ぐらいくれてもいいだろう。ロメールもだ。割と親交ある方だろう。レルゲンに関してはいい歳をしてタバコをふかして結婚できない仕事人間で中身がおっさんと話してる時が落ち着いてそうな感じがあるけど。
「この立案は補給面では問題はありません。主要な鉄道と主要な道路は抑えております。ですが、何分、国際ボランティア旅団を名乗る彼らや合州国や連合王国の物資支援が急増しており、何よりもここですよ。この報告書にもあるとおり、連合王国とルーシーの義勇軍という名目の正規軍が増加してます。ルーシーに関しては正式に1個軍団を増援として派遣したとも聞いており、大使館筋によると3個軍団以上を‥‥すなわち軍を派遣するというではありませんか!奴らの兵器は精度は劣りますがそれにも勝る大量配備をしてきております。現に空の上ではルーシーと合州国と連合王国とフランソワの軍用機が飛び回っています。もはや、空の上は世界大戦です。」
カステル大佐は否定的でもあり肯定的でもある態度をしている。なにより専門家として自分の職務内では問題は起きてないと言いたいのだろう。それにしてもイスパニア共同体軍は整備が大変そうだなそれは。
逆に言えば今それを叩けばそれだけの国の貴重なパイロットが居なくなり、戦訓も得られなくなるということではなかろうか?
「が、この作戦はやる価値があると小官は見て思いました。」
モーゼルは割り込んで入ってきた。迎え火のモーゼルの渾名を持ち、歩兵だけの戦線で敵の騎兵や砲兵を殲滅させたと言われている。短期間でこちらが勝手にできるのも彼がやった積極的機動防衛ドクトリンと言われる戦闘芸術品があったからだ。
モーゼルの趣味は各地の各後方部隊や整備部隊、伝令、副官、輜重兵、通信兵、現地志願兵などに至るまで最前線に耐えられたり、パイロットに向いているかを調べ上げて前線に立たせたり、個人的なツテで不遇な扱いを受けている海軍の機関科や商船上がりの海兵達に不遇改善の為と渡りをつけて、かなりの人員を陸上戦力に仕立て上げ、それを海軍歩兵と呼称し海兵隊のように上陸作戦で使っていたりするらしい。
未来人疑惑のあるモーゼルはこれに興味を示したようだが、モーゼルを見てレルゲンは不機嫌になっている。そりゃあ、人の
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