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まだ生きているはずだ。捕虜として扱わなければならない。ハンス、助かったよ。」
ハンスは蹄を鳴らす。本当にかわいいなこいつ。小切手を農夫に渡すと連合王国兵を捕虜として、送ってくれと伝えて飛び立つ。空は底抜けに青かった。ただただ蒼かった。それが変わらないことを、世界が変わっても国が変わっても人々が争っても変わらないことを示している。空の碧さはいついかなる時も人の予想を超えるのだ。なら、この空のように人々が成れたなら‥‥いい天気じゃないか。
突き抜けるような色の空の下、飛び続ける。通信でバロスロナに通信を入れた。そうなのだ。この空は蒼く蒼いのだ。
この空を見ても人類は戦い続ける、体が闘争を求めている奴らもいるのだろう。連合王国とか植民地逆ピラミッド安定性皆無系貧弱なワンピースの中にいても下半身が貧弱とか言われるような玉乗りピエロみたいな国家なんだから。止まったら死ぬマグロ経済をしてるんだろう。勝手に爆散して植民地に独立されてろよ。運河と海峡だけは残しとけよ。どうせろくなやつじゃないんだ。
「こちら、ジシュカ中佐である。軍令部区間まで飛行許可を求む。識別魔力反応で確認を求む。」
そう伝えるとすぐに軍令部区間への飛行許可が出た。
『こちら、バロスロナ司令部、了承した。2時間後に定期便が出るため、至急滑走路まで着陸されたし。幸運を祈る』
バロスロナからの定期便に乗って地中海周りでバレルシガのダキア派遣軍統合参謀本部へと向かう。バレルシガはバレルシガオレンジで有名であり、この戦いでも兵士たちの壊血病予防として硬いりんごとバレルシガオレンジが配給されている。
バレルシガオレンジは概ね兵士たちにも人気でオレンジ卿と言われるバレルシガの元領主(共同体に剥奪された。)が販売をしている。元領主というのだからかなりの地主であるのは間違いない。他にもマリゼズ窯という陶器もあり、高級将校の間でもお土産として重宝されているらしい。
などと考えている合間に空港に着いた。
イスパニア第三の商業都市だけあって、バロスロナには賑わいがある。第二はバレルシガで、第一は大西洋側のリーズボルナである。悲しいかな沿岸部にないのでマドリッドーリはイスパニア内では残念な位置づけだ。
国内の生産力も税収もその6割以上がリーズボルナ、バレルシガ、バロスロナに集約されてると言われており、彼らは独立心も高い。特にリーズボルナの人間やバレルシガ、カルターニャ、ガスコーなどは元々独立国だった上に税収の殆どをマドリッドーリなどのインフラに使われるのだから反発されても仕方ないのだろうな。
特に戦火もない平和な町並みだらけで、帝国人やダキア人を相手に売り買いしているカルターニャ人の市場を空の上から通り過ぎる。殆どが割と派遣軍を受け入れていた。
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