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艦1隻、駆逐艦5隻と揚陸艦12隻をすかさず食らった。
流石に空母は持ってきてはいないらしく、航空機による爆撃で難なく片付けると連合王国の捕虜を得た。
「簡単すぎる。何だこの胸騒ぎ‥‥まさか!」
そう思い、在派遣軍イスパニア本部に連絡をすると繋がらない。これは‥‥囮だ!つまり、連合王国は本土人の部隊を囮にして、連合王国地中海艦隊を使い、連合王国植民地軍をイスパニア東岸に運んだのだろう。つまるところ、どちらも本命だ。そして、どちらも保険だ。
まるで、バレンタインのチョコを保険でキープにも渡すようなやり方で連合王国はこういうことをやる!
「が、まだまだだな。」
連合王国は知らなかったのだ。色めき立ったダキアと帝国がまだまだ部隊を送ってることを。2週間かかったから更にあれから7万の部隊は展開されてるはずだ。つまり、モーゼルの定置網の中に奴らは抑え込まれた。守備のモーゼルと言われるくらいにはこのイスパニア戦線で名を馳せている。
何重にも何重にも防衛戦と鉄条網と塹壕を張り巡らせのがモーゼルのやり口であり、基本、連合王国は失敗だろう。となるともしや第三の矢があるかもしれない。そう例えば、帝国で精一杯という体でマカロネシアと南方大陸を一気に制圧するとか。
「にしても、不味いなこれは。」
コップの中の代用コーヒーを見ながら、つぶやくと周りにいた全員が頷く。
「戦況はとても帝国に偏ってますが、まともなコーヒーや紅茶は降伏した連合王国派遣軍などしか持ってません。」
コーヒーの話ではなく、この戦いの話だ。一旦、押し返しはしたが決定打に欠ける。それは両軍ともにだ。このまま膠着をすれば連合王国が仲介と言って変なことをするだろう。むしろ、平常時ですら変なことしかしてないのだから。
「まずいのは嗜好品ではない。このまま出血を強いられたら負けだ。奴らは消耗抑制ドクトリンを採用した。長引かせて兵站に国民が耐えきれなくなったところに連合王国が他人面をして我々に仲介は任せてくださいと言うだろう。そうなったらマカロネシアは連合王国に落ちて、海峡部も完全に連合王国領になり、連合王国と共和国とダキアなどで南方大陸をパイ切りすることになる。こうなると国力差は広がるばかりだ。冗談ではない。帝国とダキアが得た領地は南方大陸を最南に、北は協商、東はルーシーで包囲されることになる。つまり、戦略的敗北だ。」
そうこれは詰みなのだ。そしてこの責任を取るとして予備役に入れば良いだけだ。これは勝ったな。
「では中佐は勝つためにはどうすればいいと?」
無理難題を言って、彼らの疑問に終止符を打ってやる。
「勝つためには敵中突破だ。精鋭部隊を指揮して寡兵を持ってマドリッドーリを制圧するしかないだろう。大統領さえ捕虜にすればこ
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