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帝国兵となってしまった。
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少死んだり戦費をかけても借金棒引きで考えればプラス収支。さらに言えば。」
 アルベルトはチェスボードに近づき、キングのコマを取ると逆さにして打った。

 「イルドアにはイスパニア元国王がいる。傀儡を作れる。総取りを狙ってるわけですね。帝国も特に中立を守るだろうイルドアにイスパニアが抑えられても痛くない。同時に敵対しても、イルドアにダキアと帝国からの二正面で工業地帯がある北イルドアならすぐ占領できる。そうなれば元々都市国家連合にすぎないイルドアは講和すると踏んで引き入れたといったところでしょうか。これもバークマン将軍の知略でしょうか?」
 知らんし、わからないが帝国外交部が下手を打ってイルドアにつけこまれた可能性が高い。が分かることは唯一だ。

 「この戦い。恐らく連隊だけでなく本国はさらなる増援をしてくるぞ。国家のメンツもそうだが、何より早く食い破った方が旨味がある切り取り自由のスモーガスボードの料理の取り合いだ。パイの早食いは得意かな?アルベルト参謀。」
 つまるところ、このフリーハンドに近い裁量権の塊のような命令書はそういうことだったのだ。

 同時に広げすぎて失敗したら勝手にやったよね?で終わらせて、堅実に少なくやったならば裁量権渡したよな?で尋問してくる査問委員会行き特別チケットというわけだ。中央参謀本部めやってくれる。あのレルゲンの励ましはこれを見越したのかもしれない。

 「大食いは得意ではありませんが、人を喰う行為なら士官の一人にいます。オルトー・スコールェという大尉なのですが魔術師と言われてます。」
 魔術師とかなんだよ。魔導師がそこら辺から湧き出るのがこの世界だろ。オルトーねぇ。

 「そうか。ではそのオルトーには陽動作戦を任せるとして、とすると兵は拙速を尊ぶだ。ダキアからやってきたんだから歴史あるイスパニア旅行も悪くないよな。このまま北上をして、カルターニャ地域を落とそう。背中からフランソワなどは笑い事じゃないぞ。」
 フランソワはカタツムリカエルムシャムシャ国土がほとんど畑で、国債をワイン払いしないとどうにもならない、現物支払いの賠償を断ったが為に自分たちが現物払いをする羽目になった、あの列強型落ちマトモな航空機無しのマジノでマゾ縛りプレイをしてる戦車分散戦力分散ついでに国内も分散してる面白国家ではない。

 この世界だとまだ大戦をしていないから立派な陸軍大国のマッチョな列強だ。毎日毎日砲弾でやり合い帝国と盛り合えるほどの陸軍を持つのだ。それと全面敵対となれば話ができなくなるほど両方の国民が死ぬ。わかりきったことだよな。割り切るしかないのか?

 「では、まともな航空戦力がないイスパニアの空をダキア人に飛ばせますか。パイロットの隊長はバークマン将軍が選んだ腕っこきゴーランドとありますね。彼の僚機はグ
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