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魔導中尉が正しい敵地攻撃の仕方と対空陣地に眉一つ動かさずに急降下などを教えていた。あちらの方が地獄のようで、足や腕が吹き飛んでも即座にガーデルマンが腕や足をくっつけて飛ばしていた。頭がおかしいのかな?
「この程度なら前に進めば当たらない。当たろうが痛いと思わなければ問題ない。行くぞガーデルマン。」という声も響いていたが誰だあいつ。明らかに一人だけおかしい動きをしてバレルロールしながら宙返りをして、降下し続けるやつを見たが怖いので見なかったことにした。
あとからの報告によると観戦武官としていた井原が対空陣地におり、砂埃が舞う中で砂が入るのを無視して握り飯と味噌汁を飲みながら、一緒に無理やり連れて来ていたとされる陸村、長田、藍沢などを置き去りに「早く来い!」などと言って一人で塹壕から乗り出して、爆撃や対地射撃の嵐の中でさらなる強大な攻撃を待って立っていたらしい。その行動で井原に対して帝国軍人からもダキア軍人からも畏怖を集めて、恐ろしき井原と呼ばれていた。頭がどうにかしてるだけだと思う。
個人的に親善と言い張って一人で秋津島観戦武官たちのところに行って、米と味噌汁と漬物を食べたが米は精米や保管が悪いのか臭いがそれでも懐かしさを感じ、卵や鶏肉、サケやマス、帝国でも取れるそば粉などを差し入れをするととても喜ばれた。
「ジシュカ中佐が我々、秋津島の食を知っているとは思いもしなかった。これで皇軍は一年は戦えます。」
などと津甚中佐などからも言われた。引き続き、秋津島観戦武官たちと食事を共にしながら話す。彼らはよく秋津島語で秘密会議をしていた。日本語と変わらないためよく内容を理解できたが、これでダキアの英雄と呼ばれてる俺と付き合いが出来たためイスパニアでも活躍してくれればそれなりに面子が立つと安堵しているようだ。
秋津島では、俺がよく秋津島食を食べているために新聞各社から人気になっており、何を食べたかまで記事にしてるらしい。暇なのか?秋津島。
友好の証として彼らから秋津島刀を貰ったのを井原が趣味のカメラで撮っていたらしく、それを秋津島陸軍が広報活動で使い倒した結果、秋津島を大好きな帝国男児が異例の出世を繰り返し、共産主義者と反乱軍が蔓延する悪のイスパニアを征伐するという壮大なストーリーが出来上がり、大変な流行をしてるというのだ。
日に日に「こりゃあ、これで負けたら切腹ものだ。」「貴族階級でも話題になっとる。」「負けそうなら我々が支えよとお達しが来た。」「お上も注目なされてるようだ。」などとげっそりしていく観戦武官たちの秋津島語の会話で聞き取れた。
いや、勝手に期待して、勝手に覚悟を決めないでほしいんだが。とも言えず、俺は秋津島語が分からない体で無視をしていた。だって関係ないから。
最後の三日間はビ
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