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国工廠や民間企業の発案兵器の実験品の山だ。
そしてそんなガラクタを押し付けられたことに対する温情として、焼け石に水としての再編期間が与えれた。その期間はわずか1ヶ月である。どうにもこうにもうまくは行かない。両側を縛られた小豆のお手玉状態の俺はやるしかない。それに俺も死にたくない。そして、理想としては誰も死なせたくないので、すべて訓練に費やすことにした。
「アルベルト参謀長、どう思う?」
粉ジュースの後にビタミン剤と粉ミルク、豆の粉末などを摂ったので、ダキア兵たちは訓練に入った。俺の隣には、ダキア内戦で唯一の負傷として、書類整理の補給要請で倒れてから少し笑っているように見えるアルベルト参謀が居たので聞いてるが、彼は鼻で笑ってから俺に話しかけた。
「幼年学校のほうがまだやる気があるでしょう。ダキアの好景気を考えたらこうもなるのでしょうが。」
訓練兵たちは、まだ穴を掘る行為に疑問を覚えている。軍人の給与が安いからこうもなるか。命をかけるには安すぎる賃金だ。何より命をかけるなら石炭や石油を掘ったほうが儲かるのだ。
「予備予算から動きがいい部隊の下士官に特別金を出して、訓練でいい成績のやつは一般兵でも下士官にすればどうだろうか?どうせ出すのは帝国の財布とキャロル公の懐だ。本当に死なれるよりかは訓練で死なれた方が実際は死ななくていい。アルベルト参謀長。頼んだ。」
追加の書類仕事にアルベルトは少し不満そうに微笑むと彼らに伝えに行く。一応、この部隊は最新鋭の戦車や野砲などの様々な戦闘部隊を連隊規模にまとめた小さな軍であり、6個大隊で構成されて6個の兵科で別れていた。すべて機械化されている。
そして、何よりもその部隊の活躍にお熱なのが秋津島皇国であった。理由は簡単でダキア、イスパニアと皇軍が何もしてない扱いをされて、国民に何回も公園や大学が焼き討ちにあったとのことで、佐官や尉官が大量に来ており、国内のガス抜きに精強な帝国軍と友好を組む我らが国家は強いと溜飲を下げさせるつもりだろう。彼らの代表が板柿誠一大佐とその参謀の井原寛二中佐、その下が津甚中佐らしい。
それ以外にも倉林少佐や男爵である西徳少佐、ほかにもよくわからないが色々と総勢120名あまりが来ており、津甚中佐に関しては「我が秋津島皇国軍に御用とあれば、この旧大陸中の秋津島臣民を集めて師団による突撃を敢行してみせましょう。」と言っていたり、井原中佐も「世界大戦が起きるやもしれません。あなたの著書は読ませてもらいましたがまだ足りない。」などと電波と闘争精神あふれる発言の数々にアルベルトと二人で何こいつらと首を傾げた。
秋津島皇国軍もこちらに惜しみなく、戦車や歩兵銃、野砲などを援助してくれたが規格が違うのでダキア本土に送り、バークマンに近代化用として渡しておい
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