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できないはずだぞ。地理的に連合王国はそれを許さないだろう。
それが起きれば帝国は覇権国家になるからな。しかし、何かを言わなくてはならない。
「僭越ながら私が思うに帝国ではなければ良いのではありませんか?」
誰だって、そう思ってることを言ってみる。当たり障りのないことだ。
「ほう、続けてみよ。」
皇帝が食いついたが当たり前のことをいっただけだぞ。そんなことを言われても。うん?帝国じゃなければいい?
「例えば、例えばなのですが現在庇護下に入っていると言って過言ではないダキアが、そう自主的にイスパニアの混乱を治めに行くとすれば形式上は問題ないはずです。よく、連合王国が使う手ですが、我々帝国は一切感知していないという形で。それにダキアの思惑として、この一年で近代化させた軍の演習として外征を選んだとか言っておけばキャロル公の評判ではありえるかと存じ上げます。」
実質的な従属国のダキアがそれを許すわけがないから俺の知恵の勝ちだな。これで、なにも帝国は出来ないはずだ。
「バークマン、この案は良い事の様に感じるがどう思うか忌憚のない意見を述べよ。」
待てよ、バークマンに聞くな!そいつならいいかねん。
「陛下、私も今同じことを考えていたところです。ダキア軍が遠い友邦の国民を救うために出征した。このような話は民も好きです。当然、私も好みです。まるで騎士物語だ。それに両国の友好にもつながるでしょう。献身的な救済、帝国民の好きな言葉です。中世の騎士にも連なる美談でしょう。」
いや、まて、その流れだと俺がそれに行くことにならないか?なんかおかしいよなそれ。皇帝も乗り気なようで騎士物語のあたりから目を輝かせていた。おかしいよこの国。議会はどうした!議会は。
「また、僭越ながら。ダキアを帝国議会は止めれませんが帝国軍人は止められますこちらはどうするのでしょうか?イスパニアに対する遠征を議会が認めるとは思いません。」
それを聞いたところでバークマンはニヤリと笑った。嫌な予感しかしないぞ!
「ダキアが近代化の為に帝国軍人を雇い入れたことにすればいい。それこそ、連合王国がよくやってるやり口だ。ジシュカ中佐わかっているだろう?それに出向するときは階級が高くなるものだ。エルトマンと共に帝国が臣民を守るやり方を話し合ったのではないかね?」
知らないんで、なんで行くこと確定みたく言うんですか?頼みの綱の皇帝陛下はというと「なんと!深い考えがあったものなのだな。」などと関心をしている様子で止めはしない。どこで間違ったんだ?
「いえ、そんなことは。」
俺が答えようとすると皇帝が俺の発言を手で止めた。
「その謙遜は行き過ぎだ。戯れにもならん。」
バークマン!お前のせいでなんか皇帝陛下が勘違いさ
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