13
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
疲れていたのか予定より寝すぎてしまった。荷台から顔を出すと一応の申し訳程度の地図と合わせる。
あと、西側へ200キロ程度でフランソワだ。
「なんだよ結構、簡単じゃないか。」
フランソワに入ってしまいさえすれば、思想や警備がガバガバ国家フランソワは帝国や低地国家への舗装路だ。
しかし、簡単だよなと思っていたが双眼鏡を覗くとあれは軍の車だ。反乱軍か政府軍か知らないが見つかってはまずいと飛び降りて、線路の脇の森へと入る。セラゴーセの前で降りたが、目指すは取り敢えずバイオハザードのおもしろサングラスおじさんと同じ名前ウェスカーだ。盆地を通り抜けることになるだろう。
つまり、相手は盆地故に限られた平地を抑えればいい簡単なお仕事でこちらは山登りをしなくてはいけない羽目になりそうだ。ハイキングやソロキャンプぐらいならよく行っていたしブルベや五大都市マラソンだって前世でしていたがこんな泳ぎをなくしたトライアスロンぐらいの行かれた地獄に行かないといけないんだ?というかやっぱり、大陸打通はおかしい。
どこかで自転車かバイクか車を調達しないとローマ帝国だって馬に乗っていたんだからもはや劣化だろ。中世ヨーロッパへようこそだよ!というか本当に一人だけ世界大戦を味わってる気分になる。4時間は走ったり飛んだりをしていると川沿いにでた。川沿いはやはり道があり、人々は水辺とともに発展するのだなと思いながらも少し良くなった。
ちょうどそこに馬車が通りかかる。定期便だろう。手を上げて乗せてもらうと前金だと金を渡す。歩いてばっかりいてはバテてしまう。体力の予備タンクは残しておくべきだ。プロとアマチュアの違いはアマチュアは体力をすべて使ってしまうがプロは余力を30%ぐらい残して戦う。これが競馬だと末脚、格闘技だとスパート、軍だと予備軍。体力があったほうが柔軟で多様な選択肢を取れる。最初から最後まで決戦思想はすぐにバテてしまいグダグタの結果になるのだ。
乗り込むと乗客は老人のみでピッタリと撫でつけた白髪のオールバックとワイシャツに仕立ての良さそうな黒いズボンと麦わら帽子を被っている。
「あんた。旅行者かい?珍しいねこの時期に旅人とは。夏場なんて誰が来てもつまらんだろうよ、この国。あの政権になってからガスコーにしてもカルターニアにしても、あのガリニアにしてもだ。政権は自治を餌に懐柔するが祭りや民族的なことはやめろとか言う。家畜にして代を重ねて全部をイスパニアにしたいんだろうよ。一体、それをして反発が来たなら何人の人が死ぬか。フランソワの革命を知れば恐ろしいと中央様もわかるはずなんだけどねぇ。」
老人はそう言うと聖句を唱えて最後に「母なるイスパニア!」というとワインのボトルをラッパ飲みして寝てしまった。
というか老人をよ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ