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帝国兵となってしまった。
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 全権大使などに挨拶を済ませてガスコー人の代表が吹き飛ばされたようだと話すと事実確認が済んでいないから、取り敢えず自室待機を命じられて、割り当てられた自室に戻った。

 大使館の中で見るのはイスパニア軍を名乗る謎の武装組織。よく見れば彼らのワッペンは同じだ。同じ部隊なのだろう。

 それに彼らの装備は本当にまちまちでトラックを通りの入り口を塞ぐように3台ならべている。その手前には土嚢。

 そして、無線で何かを密に話しながら奴らは隊列を組んだ。その口の動きは‥‥。

 忠 を 示 せか?何やらやはり不穏だぞ。それにあれは奴らが持ってる銃を再びよく見るとシリアルナンバーが削られていた。つまりあれは‥‥。

 「非正規軍‥‥。」
 いよいよ怪しく宝珠を動かす。よく見ると尉官の若者が多い。つまりは彼らの独断かラサゼール将軍なるものが仕組んだのか。リーニャが死んでからことが早すぎる。つまり仕組まれていた?張作霖爆殺事件のようなことをして、戒厳令にかこつけて進駐か?では、マスコミや役所や郵便局と駅はすでに封鎖されてると見ていいだろう。

 問題はイスパニア反乱軍の規模だ。警察は協力しているのかにもよる。彼らはナイーヴだから、下手に刺激をすると簡単に引き金を引く。引き金さえなんとなれば原隊復帰か予備役送りでなんとなるかもしれない。

 「よせ!」
 警官隊が彼らと揉めて銃を奪おうと揉み合いになっている。それが表すのは‥‥乾いた音がこだまして一人の警官が崩れる。それを皮切りに警官隊にイスパニア青年将校らが小銃で殴りかかる。

 これは内戦の開始か?いやまだ市民を撃ってないからわからない。直ぐに警官隊は鎮圧され、トラックに放り込まれる。その警官隊との銃撃戦で5人ほど怪我したようだから実質、後15人。それはかなりの数で苦虫を噛み潰したような顔になるには十分だった。

 これで見たことを宝珠を使いしっかりと撮影していた映像で在イスパニア全権大使のヴァルター・ルードルフ・エルトマンに報告をしに行った。前もこんなことがあったような?

 廊下を歩き、ノックをして名乗ると「入れ。」と言われて、全権大使の執務室に入る。

 「全権大使閣下、見ていただきたいものが。」
 急いで見せる準備をしようとするとエルトマン全権大使は老人特有の骨ばった手に白手袋を嵌めてからこちらを見据えて一言、こちらを見据えて放つ。

 「なにか用かね?今の火薬の音は一ヶ月前から鳥退治と言って何回もあったことだ。ここはダキアではない。ジシュカ少佐、ここは文官の戦場で武官の出番はない。大人しくすることだな。」
 そして、書類にまた目を落とそうとするので、事態の重大さをわかってないのだろう。いや、一ヶ月も前から計画的に発砲音に警戒させないために奴らは備えていた
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