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帝国兵となってしまった。
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んだ。ということは青年将校の発作的な世直し革命みたいなお遊びではない軍事クーデターということだ。

 「さっさと出ていきたまえよ。」と続けるエルトマンを無視して、執務室のカーテンを締めて、「ムードを作ったって無駄だ。ジシュカ少佐。君の好きな戦争など起きないさ。均衡やパワーバランスぐらいは文官の私でもと‥‥。」と小言を続けるので無視をして、白い執務室の壁に宝珠で録画した映像を流す。

 先程と同じように警官が揉み合い、軍人に射殺されてあっけに取られる警官隊を青年将校が殴り倒してトラックに積み込むのが流れた。

 「し、少佐。今のは何かね?噂に聞く幻影術式かなにかか?」
 エルトマンは掛けていたメガネを置いて、目元を揉む。そう、エルトマンの理解も俺の考える理解も超越した風景だ。さながらイカれたショーの始まりのゴングだ。

 「全権大使閣下‥‥。エルトマン全権大使閣下。わかってますでしょう?先程の音の正体です。幸いまだ、我々二人しか気が付いていないようです。ならば、混乱は避けられる。本国にご連絡を盗聴されてるおそれがありますがなんとか‥‥。」
 それを言う前にエルトマンは頭を抱えて、下を見る。

 「少佐、それは無理だ!あのだな。君が到着する前に電話回線の工事と言って二日から三日ほど連絡が取れなくなると技師が来た。だとするならばこれは本格的な反乱だ。他の大使館もだが、このイスパニアの南のアーデルシア地方の観艦式に呼ばれて、必要最低限しか武官は残っていない。私はもうすぐ退官だから、次期全権大使がそちらに向かって、他の大使館は全権大使すら居ないのだ。この日を狙っていたのだ。」
 それを見ると可愛そうだがいや、もうだめだろこれ。パーフェクトゲームだよ。早いな勢いとライブ感で反乱してないわ。

 だとするならば、他国の介入を避けるために外交官などは丁重に扱うはずだ。エルトマンがさっき言ったがダキアとは全然違う。まぁ、なら様子を見ても問題ないだろう。それに打つ手はない。

 少なくても何故、察知できなかったのかと各国の大使や武官が本国からレモンの種が悲鳴を上げるほどじっくりと絞り上げられるだけだ。なら、俺は関係ない。しかし、目の前の老人は絶望をしながらもやがて、こちらを見て目を輝かせた。

 「ダキアであれだけ活躍した少佐ならば、本国に伝えるなにか案があるのではないかね?」
 ないです。ないない。そんな無茶難題を言われても地表がひっくり返っても無理。もう、9回満塁ホームラン打たれたあとみたいなものだ。たかが少佐に何を求めるんだよ。しかも今日来たばかりでもうすぐ夜だぞ。俺が何をした?

 ワルツとか言うからむりやり存在Xが俺を舞台の上の人形として踊らせようとしてないか?おかしいよな。こんなに苦労するのはターニャ・デグレチャフだけでい
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