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和国内部を見てきたので、帝国の新聞で読む世論が統一されたフランソワは一部であり、何も統一されてない乱麻の姿がフランソワなのだろうと思いながら、イスパニアに入国したときに思った。
船の積み荷を下ろす人々を見ながら、その積み荷の大半は木材や建築材に石材と書かれた木箱でダキアや共和国やイルドアと輸入元が書かれている。時折工業用火薬の字もあるから、建築も盛んなのかなと街の大通りに向かう。
「軍人さん、安いよ魚買うかい?」「これはバリンシーオレンジ買っていかないかい?」「魚介のパエリヤあるよ。食ってかないか?」「これ、イルドア製の革靴一番安いヨ。」
活気ある港湾の出店であるが急に店が畳まれていく。何かあったかを見ていると警官隊と騎馬隊が来て、屋台を壊しながら歩いている。違法出店してたんだなと思って通り過ぎようとしたが警官に腕を掴まれた。
「違法にものを買ってないよな?軍人さん。」
そもそも買ってたとしても俺には外交官特権があるから関係ないわけだがまぁ、それはそれとして俺は掴まれた手を剥がして、握手に変える。相手はあっけにとられていた。
「ついたばかりで何も買ってないですよ警官さん。」
そんなことを言うと握手を解いて俺は大使館に向かう。列車に乗るために歩きながら空を見るとうっすら曇っていた。雨は近いのかもしれない。
「雨か。」
街を歩きながら傘をささずに降り始めた雨を感じながら歩く。途中で辻馬車が来たので乗る。
濡れたは濡れたがしょうがないと思いながら馬車の中から外を見る。たしかに町並みは古いが皆が必死に今日を生きていそうな町と人々は黄金の穂波がうねる金色の海に似ていると思った。それは大地の恵みでもあり、しっかりと大地に根を張る生きている。
駅につくまで待っている間に雨が土の臭いを運ぶ。どう合っても人は土に生きる民こそが人という本質なのかとふと考えてしまう。
駅に着くと馬車の運転手に多めに金を渡し、駅内に入る。その駅は古いがしっかりとした赤レンガ造りで、タバコを吸いながら待つ客が居た。
構内に積まれた煙草の吸殻を見るとその時間の長さを理解できた。駅構売店からタバコと新聞を買い、近くにいた客に話しかける。
「もう長いのですか?」
客は無言で頷く。そしてこちらがタバコを渡すと途端に話す気になったようだ。
「そう。もう長いよ。雨で遅れているんだと思う。この国と同じさ。」
イスパニア首都のマドリッドーリに向かう、発展度だけで言うならば実際は大西洋に接続されている前世でいうとリスボンらへんにあるリーボンやジブラルタル海峡ぽい場所の近くにある軍港サルビャに地中海の要衝バルサーニャなど海運が発達した地域に発展は流れ、工業力も産業も衰退しつつあるが首都は首都と言われてるらしい
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