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物依存と同じの快楽主義者と言っていいでしょう。だからといって、全ては否定できません。なぜなら、それは優越感による弱者の救済なども起きるので。」
更に言葉を続けようとするとレルゲンはこちらを一瞥してから、止めた。
「それ以上はよせ。いくら、ダキアでやりきった貴官であってもたとえバークマン近衛中将でも無理だ。これは許されない。わかるか?それは否定だぞ!」
帝国のことなんて言ってないけどなんだよ。いきなり‥‥どうしたと言うんだ。一般的な帝国主義についての話をしただけだろうに。
「否定も何も‥‥放っておけば様々な資源の高騰により、崩壊するのが今の植民地です。植民地で消費される原材料や人員労働力が割に合わなくなり、統治料が国家の利益を超え、民間だけが焼け太り、それもやがて軋みを上げて自治権から形式上の独立などに繋がり、経済の一部は握るが本国との軋轢を産み、軋轢と貧富の格差からくるものがやがて共産革命を成功させ、それも一時のことで社会資産が乏しい元植民地の国家は崩壊し経済が立ち行かなくなり、資源があればそれを買い叩かれ、人しかいなければ農地や工場を作られモノカルチャーとして統治費用なしの経済植民地にされる。そして、搾取の連鎖は止まらずに安い外地の生産品により、本国は金融などに注力し産業の空洞化を招くでしょう。」
知りうることはこれぐらいだが答えれる範囲で答えれたはずだ。
「ジシュカ少佐、それはやがて連合王国は崩壊すると?例えそうだとしても帝国を拡大する理由にはならない。それにその話は今は関係ないのではないか?」
それは関係あるよ。全部を見ないといけない。
「レルゲン少佐、我々は近代国家です。まず、相手との国力差を見るときに国民総生産や国内総生産ならびに、相手国との国民一人あたりの収入差、工業力規模とそれの維持にかかる人員や資源量、それ以外にも資源生産高、備蓄量、予備役の残りの人数、並びに輸送距離と輜重部隊の人員数、そしてそれらを守る人員、計算力資源。上げたのは一部ですがそのすべてが必要です。つまるところ次に来たる戦争は国家の総結集である総力戦です。諜報能力まで果ては出生率と乳児死亡率すべての数値が関係する大規模で類を見ない戦闘が起きます。それに15歳から65歳までの人員は動員される国家総動員が起きれば‥‥。」
レルゲンは手に持った本を落としそうになり、もう一方の手で捕まえた。そして、こちらを見据えてくる。
「それは!ジシュカ少佐、その話では戦争の火種に対して相手の銃後を破壊し尽くし、輸送船や鉄道、車に馬車、果ては病院や学校までも市街のいたるところを破壊し尽くし、敵の生産力や国民などもすべて破壊すれば勝てると言っているようなものだぞ。それは流石に誇大妄想では?」
いや、そんなことを言われても総力戦ってそんなも
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