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長期間無理やりバークマンに拘束され、知らない間にダキア方面治安維持派遣軍コンドル軍団の総司令部に配属されていた俺は今日、1921年の初頭を以て解放された。バークマンとあのあと助かった全権大使と怪我を理由に退役をしたが中佐の推薦もあり、幹部候補生として軍大学の学生となることになった。仕事が増えたりするのは御免被るがバークマンの無茶振りから救われると思うと安堵をした。それに戦争の悲惨さを止めるなら出世をしておいても損はない。あのようなことをくり返さないために。
未回収のイルドア、コルシカを餌にイルドアを抱き込みマルタの制圧、イスパニア共同体が持っているバレアレス諸島やカナリア諸島などもできればこちらに引き込みたい。目下はイルドアとイスパニアをこちら陣営に引き込むことなどという地理的重要性を書いた地中海帝国のバスタブ化構想を適当に昨年に書いた怪文書の続きを読みたいとバークマンに延々と書かされたりした。
それは国家動員並びに今こそ皇帝の世の復活及びルメリアとの軍事同盟の締結これにより、大陸の楔が完成し、ルメリアの近代化もできればルメリアの戦力に対してルーシーにも多大なる軍事的抑制を図れるという狂気の作戦で、イルドアさえうなずけばイルドアの南方大陸植民地からエスカルゴエリアへこんにちはできるためにやるべきことはすべきであると最後にともあれ、共和国は滅ぶべきであると考える次第である。と書くとバークマンは喜び、今後全ての怪文書の締めに書くべきと命令をしてきて疲れた。
そんな中で断れない雰囲気で3人から軍大学へと推薦したと告げられると渋々受ける。そして、帝国の戦闘についての9種類の勲章とダキア救援作戦参加従軍勲章、並びに帝国=ダキア同盟記念勲章、他にもバークマンがダキアに対して“懇切丁寧な要請という名の恫喝じみた独り言”を行い、何百人以上の帝国人にダキアは何種類もの勲章を発行する羽目となり可愛そうだなと思ってみていた。特に電話口での勲章か領土の割譲かの迫り方は凄くはっきり言ってイエスかハイのどちらかで聞いていた。
同時に近代化への手引きとして各軍や警察に帝国人の派遣と帝国からの仕方ない圧力を名目に抵抗する貴族たちの排除などの方策を俺から進言するしかなく、更には炊き出しやらなんやらに新聞社への接待の他に貴族領にあった税制の決定権などを帝国軍を盾にしたやり口で手放させて中央集権化をダキア暫定政権である鉄兜団や三元帥と言われるダキアの軍事上層部共に締結させ、貴族には工業化という金がかかるが金が儲かる産業に投資をする資本家にシフトしてもらうやり方を決めて、更に帝国後背地として工業企画の統一と共にダキア通貨と帝国通貨の変動性のペッグを結び、各種技術支援として鉄道と道路の舗装などもダキア軍主導の元に推し進めてまさに陸軍主導国家のような有様になってい
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