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帝国兵となってしまった。
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ない人々。日は下がり、夜の帳が下り闇夜に走り抜ける。

 塀を超え、民衆の作り出す壁を超えて、元議会跡にたどり着いた。そうもはや跡地なのだ。一部が焼け崩れた痛々しい跡。しかし、コレクリウスがここにいるという不思議な確信があった。不思議な感覚があった。これが外れたことはない。現にアジア通貨危機も、ロシア財政危機のときも、ITバブルやリーマンショックなどに至るまでピリピリとした感覚で全てはやり過ごした。これが外れたことなどがない。

 その感覚がコレクリウスがダキア議会の跡地にいると告げているのだ。脳内に広がる感覚。柱の後ろに哨戒兵がいる。

 音もなく背後を取るとつづけさまに首をねじり折る。そして、哨戒兵のつけていた腕章を剥ぎ取ると懐にしまう。罪の重さだ。

 民間人のお遊び革命サークルを一時の気の迷いで本当の革命をする火種にしてしまった。気が遠くなり耳鳴りに似た感覚で物陰に隠れると異変に気づいた一人が近寄ってくる。

 「どうした!だいじょ‥」
 言い切る前に前転で相手の横に飛びかかると追い抜きざまに脛に火かき棒を振り抜き、痛みで足を掬われた相手の横に立つと続けざまに首をかかとで踏み抜きへし折る。

 そして、この音に気づいたのか大勢の気配を感じる。外から警備の人間などが一階にやって来る。すかさず二階に登る。

 「おま‥‥。」
 鉢合わせした一人の学生にそのまま薬指をつかんで小手返しで投げると見せた首筋に発勁で力をかけ、宝珠でその力のまま首を粉砕し、椅子に座らせ壁に持たれるようにしておき銃剣を奪う。

 布で隠した水道管のようなサブマシンガンを下になげ、オープンボルトによる暴発と、手榴弾3発を投げてまるで特殊部隊がいるかのように偽装する。

 そして、魔力で強化した体で入ってこようとしたゲリラに火かき棒を投げつけて貫くと「助けて!熱いのに寒いよ!」と言う声が聴こえた俺はそれを頭を振って払うと議長室に向かう。地図はないがはっきりと感じる。あいつは議長室でこの未曾有の事態に呆然自失をしているだろう。

 音もなく議長室を見つけるが前に警備兵がいる。少し緊張しているようでガチガチだ。別方向の花瓶を小さい瓦礫を投げて壊す。

 「だ!誰だ!我々にはルーシーのトゥハチェフスキーたいさがいるんだぞ!」
 叫び走りながらそちらに向かい、拳銃を撃つ。角に来たときに足を引っ掛けるとバランスを崩し、前に倒れるそいつの首に銃剣を突き刺し、絶命させ目を閉じてやる。

 かわいそうにと思った。俺がやった責任だと思ったが起こったことはどうしょうもない。やるしかない。

 議長室に入ると、窓を見る後ろ姿のコレクリウスがいた。ゆっくりと振り返ってきてこちらを見ると笑った。火の手一気に吹き上がり、燃える町の外はまるで昼間のように一瞬
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