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。それを見るといよいよかと思い、顔を備え付けの水道で洗った。
そして、部屋の前に足音が響き、激しいノックが鳴る。
「中尉!起きているか!」
大丈夫だ。こうなる可能性もあったのがわかっていたから軍服と軍靴で寝ていたのだ。出しておいたピッケルハウベをかぶり、腰にサーベルをつけて拳銃もつけ、儀礼用に渡されていた歩兵銃を手に取るとバヨネットを着剣し、靴にはスパイクを履かせる。
「今、起きました。」
そう返事をすると扉を開いた。焦ったような男性は中佐の階級章の甲斐もなく、その威厳は霧散しており、手には拳銃を持っていた。
「ジシュカ中尉!準備は‥‥出来ていたか!今の爆破は何だと思う?」
汗を袖で拭きながら頬と顎をしきりに触っている。そして、拳銃をしまい込んでから震える手でタバコを一服吸ってからようやくまともに話すようになった。
「おそらくですが、鉄兜団や何らかの革命組織による抵抗活動だと思われます。このままですとダキアの首都はアップルパイのようにこんがりと焼けますね。」
できるだけ何もなかったような口ぶりで隠せたと思う。その間にも火の手が上がる。どうしてこうなったんだ!なんでこんなことに。
「な、なるほど。ならばここはもはや戦闘地帯というわけだな。ならば、アルブレヒト・ボン・エッフェンベルク全権大使が総指揮官になるな。」
責任を負いたくないのだろう。全権大使に指揮権を譲り、委ねるのだろう。しかし‥‥。
「もし、全権大使閣下にここの死守を命じられたらいかがいたしますか?人員は何人いるのでありましょうか?」
戦闘可能人数を聞いておかねばならない。まさか少なすぎないよな?
「そ、そうだな。中尉と私を含めて24人余りか。全権大使閣下も従軍経験があり、猟兵経験もある男だ。あとは使い物になるかはわからないが別系統で憲兵隊も15人ばかりはいる。」
39人が戦えるならあまり問題ないだろう。
全権大使の執務室に入ると全権大使はスーツを着て待っていたようだった。そして、続々と大使館職員が集まった。
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「諸君らに聞きたい。これは革命かね?」
いや、見たらわかるだろうが。革命以外ならなんだ?ダイナミック地上げ屋の更地化か?火の手がもう一本また一本と上がった。
「まだ、断言できはしませんがおそらくはそうかと。そして、エッフェンベルク閣下。我々の指揮権は本国との通信が遮断された以上、これらは全権大使たる閣下にあります。いかがなさいますか?」
憲兵隊の一番上もそう、全権大使に告げるとほんの少し待ってから、全権大使は腕を組み考えているようだった。
「私達の使命は帝国臣民を守るためにある。大使館とは小さいが帝国領土である。それが犯されようとし
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