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っくりと耳元で告げた。
「君は責任取れるのかね?モスコーに報告を上げるぞ。我々の支援が切れたらわかるよな?」
凄むと彼はトレンチの下の星を見て震え上がっていた。仕込んでおいた星が沢山ついたワッペンが階級章のように見えたのだろう。冷や汗をかき焦りながらアジトの奥へと消えていった。
カビ臭い木の板が敷き詰められた坑道を見ているとトラックがあり、中から鉄の筒が見えていた。これは‥‥野砲?それにそこの木箱には歩兵銃が見えており、パイナップルもたくさん見えた。地下道らしく掘削機も転がってるもはやゲリラだろこれ。意外とガバのくせに装備はしっかりしている。そして、ダキア大学の学校旗が見えた。学生かよコイツら!
「モスコーからいらっしゃったようで。」
胡散臭い笑みを浮かべた銀行員のような若者がいた。そして、その手には銀色に光る平和を作るもの‥‥ピースメーカーが握られていた。ルーシーを支持しながら合衆国を象徴する銃を持つのがとても印象的な矛盾男だなと思い、更に胸を張り懐からシガーケースを取り出すとタバコをくれてやる。
ニビル・フィッシャーがおいていった合州国の植民地で出来た葉巻だ。それに気がつき目を輝かせて葉巻に飛びつく彼らを見て、学生運動はこんなものなのだから、お遊びの間に家に返して親に叱ってもらったらいいんじゃないかと思っていた。
何だまだ単なる子供じゃないかと、背伸びしたいからこういうのをするんだろうなと思い、葉巻を吸う彼らの中で間違って吸い込みむせ返った一人を笑ってる彼らを見たときに思った。
そこからある程度話をすると彼らは上流階級の庶民だがそれでも貴族たちが社会を牛耳る今を憂いているらしい。
「つまり、議会は庶民に開かれていないと。」
庶民に参政権を与え、都市部の富を農村部の貧困層にも届けたいと言ってるが無理じゃないのか?まず、この国はもう工業化に遅れ、人々は今のままでそこそこ良いと考え、列強が送るそこそこの物資で満足している。それにこの国はガスと石炭、石油も出れば岩塩もある。自活もまぁまぁできていて不満度はあまり高くはない。がないわけでもないというそんな普通の国家だ。
故に帝国のように軍事力拡大にはいかなかったのだろう。石油や石炭を帝国に売ればなんとかなる立地だからな。
「そのとおり、このままでは金持ちと貴族たちが国家を支配し、国民は奴隷のままです。こんな理不尽があってよいわけが‥‥。」
などとリーダーのコレクリウスが言ったところで走ってきたあの角材の若者がいた。何だ慌てて。
「大変です!ダキア軍の鎮圧部隊が来ました!あいつらはアルトネスクの精兵だ。もう終わりだ!」
そう言うと彼は歩兵銃を手にとって箱の上に座り、口に突っ込み、引き金を引こうとする。
「よ、よ
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