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としても俺なら勝てる自信があった。路地に入ると奴らもついてくる。
路地の隙間の上に素早く登ると走ってきた三人に先程の調味料を入れた包を投げつけて、飛びかかり鉛の煙管で徹底的に殴る。
先に立ち上がった男が白刃の鈍い輝きを懐から放ったが、それが俺に届くことはない。ステッキで喉元を突いてめったうちにしたからだ。男の懐からあるものが落ちて、俺は目を丸くした。
三人を捕まえると縛り付けて、引きずる。市民の目は割となれてるようで、また鉄兜団が捕まったかぐらいの反応なのだろう。そのまま、大使館に入ると驚かれたがすぐさま、俺は大使の執務室に呼ばれた。
「着任早々、随分だな中尉。私は疑ったぞ。あれが暴漢に見えたか?あいつらは調べたところ、国民国旗団のメンバーだ。比較的鉄兜団より、帝国寄りの存在だ。あれらはそこそこ、情報をこちらにくれる。彼らの機嫌を損ねるとなかなか不味い。謝ってきたまえ。キミの不手際だ。」
いや、尾行されたら誰でもしばくだろうこんな失敗国家が息してるような3分で失敗国家みたいな場所なんだぞ。選挙が始まると投票の代わりに立候補者が撃たれたりするとかいう第一次世界大戦後の独逸みたいな治安の場所だってわかってるのか?可笑しいよ。
「しかしながらですがこれは大使閣下、大使職員を襲った明らかな国辱ものですから謝る必要はない。それと彼らは単なる若者でしょう。どう見ても新聞配達員などのそれに見える。第二に、彼らのスーツはダブルで高級品、あとあれは上質なウールだそして型式は古い。そして極めつけはこれですよ。」
俺が取り出したのはルーシー人の詩集と革の製品。明らかにこれはあれだろ。
「それは。なるほど、やつらはルーシーに‥‥よくわかった。これは手柄だ。ダキアの退役したアルトネスク将軍に事態を報告しなければなるまい。」
大使は不問にすると続けてタバコをふかしながら俺を部屋から出ていけとやり、素直に従うことにしたが、失敗した!黙っていれば除隊されたかもしれない。よし!わかったぞ。
国民国旗団に接触して不穏な様子を出せば多分行けるだろ。事件が起きたため、半休を渡された俺は3人を尋問してアジトを聞き出すと革製の黒いトレンチコートに革のハンチング帽をかぶり、黒い革手袋を履き、郵便局員風の鞄を揃えて向かった。これでどう見てもルーシー人だ。そして、付け髭をつける。
一時間ばかり、自転車に乗りそれらに向かうと廃棄された地下道があり、封鎖されているように見えて、開け放たれている。こういうときは堂々としていれば意外とバレないものだ。
「何者だ!」
ハンチング帽にワイシャツを着て、角材を構える若者がいたが簡単だ。
「私だ。」
それだけを告げると堂々と進もうと歩くが前に立ちはだかる彼の肩に手をおいて、ゆ
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