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士官学校は首都の郊外にあり、より古さを感じる佇まい。
「傾聴!諸君らには望むものは少ない!格別たる国家への忠誠を求む。この士官学校には卒業生はいない。皆、学べば中途退学し前線に行く学校である。意味はわかると思うが辛く厳しく名誉も得られないがそこには皇帝陛下の治世を守る力が得られる。辛く厳しい戦いであるが帝国とは戦い、戦い、戦いの連続であった。我々は当然としてライムやカタツムリを食べないことから想像もできるだろう。では、中退し陛下にその身と健闘を捧げるのが貴官らの責務である!皇帝陛下、帝国の礎となれる我々の栄光ある日々よ永劫なれ!」
そして、こうやって訓示を聞いているがあの会議とは名ばかりの話し合いからまた数ヶ月が経過した1917年も中の事である。件の士官学校にやってきて、こうやって校長の話を今聞いているのだがなぜだかここは妙な士官学校であり、卒業生はいないらしい。
初日であり、どんな人がいるのかわからないので周りを見回す。わからないように視線をずらし見えてきたのは、大勢の着崩したような感じがする風変わりな面。
そこで気がついたがあぁ、なるほどやはりここはきっと不良軍人の行き着く先なんだろうな。そんなことを考えながら奥をちらりと見ると一人だけ異様に卵をいじる生徒がいる。なんてやる気がないんだろう。そもそも卵を何故に持っている?疑問が尽きないが考えるまでもないだろう。じゃないと前線送りにならないし、やる気がない奴らじゃないならばだ。
こんなにも精神論を長く長く語らないだろう。その点ではあるが一般人の俺には立派な戦いや新しい戦法とか作れないから関係がないよな。早々に成績不振により辞退すればいいからな。戦いの前に戦いは決まる。一斉によーいドンで始まりはしないのだ。少しだけ気が楽になる。
「今、入学生の筆頭!フリードリヒ・デニーキン・ジシュカ曹長いや准尉!貴官にはこの筆頭としての自覚と役割を持つことを求められる。筆頭として帝国の荒れ狂う冬山や嵐の海に立ち向かうことができるのか!!それを貴官に問いたい!私は貴官の未来を見ている!帝国の未来をいかなるものとする!」
いきなり何だ?サプライズ乱入かよ昭和のプロレスだけにしろそんなこと!何も聞いてないからそんなことを言われても‥‥周りを見ると俺の発言を待っている。まさかだが適当に何かを言うしかない。どうしたものかと一分程度を黙る。
そして、息を吸うと覚悟が決まった。なんとかする。
「この先は地獄であり暗雲でしょう。共和国や連合王国、ダキア公国ならびに協商、彼らとは敵対をしています。イルドアとも微妙だ。彼らは未回収のイルドアと言っている。小官が見るにルーシーなどという東の土台が腐った納屋よりも西側が火種になるのは明らかでしょう。より良い敗北をしなければならないので
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