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刻まれてる砂時計の砂のような味わいがあった。
教官室の前で胸を張り、持ってきた資料などを纏めた。やっと終わるのかと思ったら、名残惜しくも感じた。
「伍長、よく来たな。」
教官のアーガトン・ヴュンシュマンが声をかけてきた。俺の体はなんやかんや一度普通の徴兵を優秀な成績で済ませているので、訓練兵ながらもすでに1ヶ月の段階でその時の階級である伍長らしい。よくわからないがそれで先任扱いされていて、聞かれていたのもあるのだろうか?
「はっ!参りました!」
取り敢えず最後であるから完璧に従う振りはしておく、あまりにも反抗的すぎだと銃殺刑もあるかもしれないからな。平和な除隊は論文や銃を振り回してればそれがよいわけではない。上手いこと悪くない条件での除隊方向に走らせなければならない。
「そのなんだ。貴官は遅咲きだが、しかし、不幸な手違いの中の極めて幸いなことに最初の徴兵期間で、しっかりと砲兵と機関砲を修めている。またそして、今回の訓練での極めて優秀な魔導師としての成績もある。まるで背中に目がついているかのような空戦と、明らかに異質な空戦機動での戦法及び、それの運用法の進言。晴れてこの幼年学校から士官学校へ貴官を推薦すると決まった。光栄なことだから受け給え。」
言われたことを反芻しながら、帰り道の中で頭の中で思考をぐるぐると魔女の鍋のように回していた。
いや、なんでこんな自ら演じているが危険人物を士官学校に推薦を‥‥?いやいや待てよ、もうここでは扱いきれないから士官学校に推薦するとしてるならば納得だな。それにここよりも士官学校のほうがきっと厳しいに違いない。ならすぐに予備役に編入されるように頑張ればいい。奇抜な戦術とかを提唱してすぐに「あぁそういう人ね」という扱いを受けて予備役に入って、すぐに合州国に亡命すればいい。偽名なんていくらだって使える。簡単な話だ。
それにあの国ならば国籍だって金で買えるわけだが、手持ちが少ない。手持ちを増やさないといけないが、こんな薄給の兵士候補にそんな儲け話があるわけが‥‥あったな。
為替レートや嗜好品がある。この帝国はこの時代の軍事力によって決まるレートがかなり高い。なら、そのレートでくず鉄や嗜好品を買えばいい。戦争では鉄と穀物は買いだと様々な話で聞いた。
つまり、今の安いうちに穀物や鉄や嗜好品を少しずつ買う。それに木材も高くなる。この体の持ち主の実家の木材も使えるはずだ。山林を持つ領主だからな。領主ってなんだよ。結局よくわからない体制だなこの国。
だがそうだからこそ、木材や鉄や穀物をなんとか出来て逃亡資金にできるかも知れない。取引所と連絡を取ってみるが資本が足りないと言われてしまった。しょうがないよな。
先立つ物が足りないために、準備としてまずはこ
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