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る。《/center》《/b》
《b》《center》一週間以内に最寄りの基地があるダンツィーまで来ること以上である。《/center》《/b》
《b》《center》なお、特別な理由がない場合に召集を拒否すると徴兵法の刑罰項目が執行される。以上のことは留意されたし。《/center》《/b》
なんなのだこの手紙は?事実上、そちらの役所の手違いであるそういったミスで再び徴兵に行くようで、新聞を見るに魔導師の徴兵逃れについてなど書かれていたことから、社会問題になってるのだろう。
がだ。社会問題になってたのになぜ、間違いは向こうであり(間違えるのは人間がやっていることだからわかるのだが)、そこから更にもう一歩踏み込んで、こうも人に上から目線の手紙を送るのだろうか?なぜ素直に謝罪もできんのだ?今はこうなってよくわからないと言っても19歳の体だ。
健康ではあり、大学には徴兵については行けと言われるだろう。新聞から得た知識によると軍国主義国家であり、軍靴がそこら中に音を鳴り響かせてるのだから仕方がない。それにしても妙な気分である。軍隊送りとは。私は極めて平和的な人間で勘が少し良い程度の軟弱な現代人なのに。
ゴソゴソと調べて大学には手紙を持っていって休学にしてもらい、大家にも手紙を見せて引き払う準備をした。その際、部屋にあった服や本の殆どは大家が紹介した雑貨屋に引き取ってもらって路銀を集めた。駅につくのだがお上りさんのようにキョロキョロと見回して、どの汽車に乗ればいいかわからないのでこの手紙を見せて、駅員に調べてもらった。そうすると賃料は無料らしい。
割と財布が温まったところでダンツィーまで向かうこととした。列車の中には軍人やら家族連れやらがごった煮のごとく押し込まれていた。みんな、割と良い暮らしをしていないのだろうが現代よりも笑っているのが印象的だった。
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汽車に揺られながらも窓を見ていると町から町の間隔が広く、工場から黒い煙が上がっていた。これを見るに、新聞にあった工業力が云々というが実質的には古いのだろう。光化学スモッグもあるように見えるとするならば、きっと科学力や工業力は第一次世界大戦前後ぐらいなのだろうか?
そういえば、雑貨屋も服は基本は仕立て屋に作ってもらうとかなんとか言っていたな。既製品の服は珍しいらしいのだ。とすると服に人間が合わせる現代ではなく、人間に服を合わせる時代なのだろう。とはいえ、ポツポツと既製品は出回り始めては来ているようで、隣の男性が読んでいる新聞の記事には商業主義の権化、合衆国では服を大量に作ると批判していた。
窓際の自由席に座ったが魔導師の徴兵に行くというだけで人々が避けてくれたり、握手を求めてきたりと軍に対して極めて親密な国
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