暁 〜小説投稿サイト〜
偽マフティーとなってしまった。
外伝 ダブルオー
[1/8]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

 西暦の最果て、この世界は何もなくても上手くいくのだろうか?軌道エレベーターのパーティーの最中に居た俺は思った。これはなんのことか知らないが、このままでは死ぬかもしれない俺は肥田慎吾ではなくなっている。スーツの中に入っていた端末を見るに、俺の今の名前はキタ・ユキオらしい。モラリア共和国のPMC兼武器会社の21代目、そして最近になって急速な事業拡大をしてきたやり手の御曹司。

 グラスに映る顔は東洋人らしい顔立ちだが、何故このパーティーに呼ばれてるかわからないな。しかし、上を見ると見覚えがある恰好、あの軍人の姿は……もしかして、ソレスタル・ビーイングに襲撃されるのか?そうだとすれば王に付いていくより他はない。それが一番生き残るのに最適なはずだ。今は俺が生き残ることに注力しないといけない。俺は死ぬのがとても嫌だ。それにこの世界は明確にハッピーエンドのはずだ。

 俺は何もする必要がないのだから、生き残ることだけを考え続ける。生き続けるには今は王の後ろを追いかけるしかない。原作通りに行く可能性はまだわからないのだ。王の後を追えば死ぬことはないだろう。俺はグラスを置いて会場を歩く。テーブルナイフとフォークは忘れずに何本か回収した。素人の俺に使えるかはわからないが敵意を感じ取っているから。

 「これが宇宙か。」
 窓に広がる蒼さがある藍色にも見える黒い世界に感動をする。しかし、地表に降りなければどうにかなってしまうだろう。それにしても、名前が天柱、発音が天誅に繋がる語感に正に皮肉だと思いフフッと笑ってしまう。地球の命を吸い出すストローにも見えるこの建物と……そろそろ襲撃が始まるかもしれない恐怖が混ざり、高揚を作り出していた。

 階段を移動しながら王を探す。しかし、なかなか見つからない。が、程なくして見つけたのは良いが、そこで頭が広がるかのような激痛。気圧の問題かはわからないが倒れ込みそうになる。

 「クッ。」
 ラジオのチャンネルをグルングルン回してチューニングするがごとく動き回る。そして、衝撃が来る。そのまま俺は王留美の方に飛ばされた。

 「なに?」
 女性の声に合わせるかのごとく、王留美が「ガンダム。ガンダムキュリオス。」と呟いたのと同時に王留美に俺は衝突して、いきなりの背中から成人男性がぶつかったのもあったのか留美は思い切り吹き飛ばされる。頭の痛みが取れてきた。なんだったんだ?アレは?まぁ、どうせぶつかったのは王留美だし問題ないだろう。スメラギアル中オバハンとか焼け野原ひろしとかなら問題だけど王留美だし。ナラティブのミシェルとは大違いだけど最初から金持ちだから、だとしたらドロシーの方が近いのか?ドロシーの方が眉毛を除けば顔が整ってる気がする。成長したら兄貴はコードギアスのシンクー似のイケメンになるけど、王留美とフェルトは
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ