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偽マフティーとなってしまった。
外伝 ダブルオー
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は機体内に響き渡っている。激しくレバーを引くと機体と共に地球から太陽が出始めていた。 

 たまらなく、俺はやることを理解した。
 「イオリア、刻が見えるな。」
 人類の夜明けは近かった。原作より速く対話が進んだのならば、ELSとも対話が進むはずだ。人類同士の対話のほうが長い時間をかけたのだから……怨讐も嫉妬も羨望も絶望も何もかもを乗り越えて希望の、ホープの手をお互いに差し伸べ合えたのならばELSにも出来るはずだ。

 そうじゃないのならば、誰が為にその鐘は鳴るのだろうか?人間は孤島ではなく大陸なのだ。海だ、宇宙なのだ。ならば人間の大地が生み出されて対話ができた命の蒼い星が放つ煌めきが、ELSにも届かないわけがない。届けば全てに花を咲かせるだろう。だからこそ、敵対や偏見やレッテルではなく、全ては対岸の火事ではなく、当事者として完結するのでもなく、対話が必要なのだ。人間の底力がその程度であるのならば、人間はとっくに滅びていたはずだ。希望は手と共にある。誰のためでもなく、自分の為でもなく、全ては人類に帰するのだ。

 「これがまさしく愛か?」
 蒼い宇宙空間に、銀色の集団に俺のつぶやきは飲まれていった。後ろからは刹那とリボンズとグラハムが来ていた。

 アレハンドロもいた。アリー・アル・サーシェスもいた。そこにすべてがあった。イオリアも来ている。トリニティたちもいる。人類がすべて環になる。モニターやヘルメットのバイザーに映る自分の目が輝いた様に見えた。

 「あぁ、温かい光だ。金色で緑色の…。」
 



 宇宙には銀色の花びらが咲いていた。


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