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偽マフティーとなってしまった。
2-13話
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いけど。

「待ってください!投票日は!?」
 確かに言うのを忘れていたが大概こういうのは一ヶ月ぐらいだろ。

「一ヶ月後、保護を解いて議会のメンバーを集める。それまでは暫定として我々がアデレードを統治する。それだけだ。本来ならば地球連邦軍の仕事ではあるが市民を撃つのに忙しくて治安が管理できていない。マンハンター達と変わらなくなった。引き金は引けば引くほど軽くなるものだ。記者が書く記事も書けば書くほどに、筆の重みは軽くなるのもそうだろう?」
 記者は言葉を詰まらせる。宇宙世紀だから銃も筆も軽いだろう。お遊び残党軍がアクシズやコロニーを確保できるんだから。治安が悪すぎるんだよな、ブルーコスモスだってこんなに無秩序じゃねーぞ。

「敗者になりたい。」
 選挙で敗者になりたい。もうこの地位を捨てたいんだよ。口に出てしまった。記者の目が点になる。ファイティングポーズは取って負けなきゃ後進にあとを譲るために負けたとか祭り上げられてしまう。

「そ、それは?言っている意味がわかりませんが?」
 トレーズ理論を言ってもいいけど、あれは俺にもわからん。公式怪文書だからな。漫画版だと少しは理解できるようになっているが意味不明なんだよ。Wは意味不明な人物の宝庫だったわ。結局マリーメイアはトレーズの意思を継ぐとか言ってトレーズを理解してないんだよな。理解していたら廃人になってそうだけど。

「私は敗者になりたい。」
 しかし、無理を押し通させて貰うぞ!マフティーマフティー言ってるだけで大満足な宇宙世紀人なら大丈夫だろ。ニホンのアイツみたいなアレを言っても支持されてるみたいだからな。いや、支持されているのかあれ?わからん。

「あぁ、はい。」
 やめろ、その答え方。俺が傷付く。

「幾千の敗者を人類は生み出してきた。選ばれた者が歴史を書き換えて、何回でも歴史を繰り返しやり直している。歴史は積み上げられるものであって、気に入らなかったら文明の歩みの証拠である負の歴史、黒歴史と呼称しようか、黒歴史を破壊や焚書で正しくないと消し去る。旧暦で言えばソ連やナチスドイツもやっていた。それに地球連邦政府もだ。消し去った忌まわしき過去はやがて忘れ去られ、また歴史は繰り返す。」
 ミラー動画とかの文化も負の歴史だから忘れられていたんだろ。ふざけんなよ。お前たちが情報統制をするから俺がこんな目にあってるんだぞ。許される許されないの話ではない。

「だからこそ、歴史を繰り返さないためには間違っていたとしても死んでいった戦士や間違った文化なども保存しなければならない。都合が悪いから消せば簡単だが、消した分だけ歴史は繰り返される。だから、勝者よりも敗者になりたい。勝者は歴史を書き直し修正する者がなるものだから。勝者を目指すと他が勝者と敗者に別れて分断される。なら
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