17話
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を渡すなよ。しかも、ジャックは元々ジオン軍ペーネミュンデ機関の特務情報大尉、地球広報宣伝参謀部の参謀だったらしい。地獄の経歴かよ。頭マフティーか頭デラーズでなければアナハイムで雇われて高給取りになっていそうだ。
「あの車両はマンハンターの車両だ。辺境の小型コロニーや資源惑星で強制労働させられる。地球連邦政府の居住権を持っていてもだ。」
上流階級や大臣達がザワつく。噂として知っていたが、長官自体が語るのではわけが違う。
「それだけじゃないよな?長官。マンハントを教えてやれ。」
ドライは手袋を脱ぎ、その手を見せる。小指がない。上流階級の皆さんはその痛々しさに悲鳴をあげる。ギギのイヤリングが揺れている。そういえばギギは動いてないのに感情が高ぶるとあのイヤリングは揺れるが、サイコフレームで出来ているんだろうか?
「マフティーよりマンハンターのほうが嘘をつくわけだな。マンハンターとマフティー、同じように顔を隠していてもこんなにも差が出る。隠すことで大勢になったマフティーと隠すことで大勢に紛れ込んで好き勝手できるマンハンター。権力の味は魅力的になった訳だ。暴力はいいよな、ヨクサン。いい時代になったもんだ。」
見せつけるようにゆっくりと手袋を嵌めるドライに悲しいものを感じながら、ヨクサンを車に乗せようとしたが‥‥。
「仕方がないじゃないか!」
ヨクサンが叫ぶ。よく叫ぶ!また、俺の神経が苛立つ!なんでこんな崖の上のサスペンスドラマを見せられないといけないんだ。いい加減にしないとサスペンスドラマの様にガラス灰皿かトロフィーで黙らせるぞ。
「俺が就任したときにはそうなっていた!12年前、シャアの反乱が起こる前からそうだ!俺にどうしろと言う!?犬のマネでもすればいいのか!?」
正直なところ、ヨクサンの声で犬のマネは聞いてみたいが、止めるかどうしようか。下手に止めても不満に思って後からドライがヨクサンを殺すかもしれん。ここは宇宙世紀、荒れた大地なのだ。
「犬はお前だろう。権力の飼い犬、哀れな犬め!」
ドライの何かにより点火して怒鳴っている。先に上流階級や閣僚を乗せようと見ると怪しい動きをしているのがいる。
「ケネス大佐。ここで逃げようとしてるとは情けないやつなのだな!」
油断も隙もない。上流階級達は非難の目を向けているが、ギギは好奇心がくすぐられたようだ。怖いな、ギギ・アンダルシア。
「分かってたのか。」
分かってるよ。上流階級や閣僚とは違い、彼は軍人だから逃げても良いんだ。むしろ、いち早くテロリストの情報を本陣に届けるのが彼の仕事だ。自力で脱走して来た軍人なんて非難を受けている今、批判避けに昇進させるには十分な経歴だろう。
「俺なら今逃げ出す。君がパイロットだったように、俺もまたパイロットなの
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