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偽マフティーとなってしまった。
1話
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「オエンベリでは、かぼちゃを被ったマフティーと名乗る男性が連邦政府に反省を促すダンスと言うのを踊っています。彼は何者なのでしょうか?最近、動画サイトでも流行っております。」

 ナレーションを聞くやいなや俺は動画サイトを調べる。すると250万回も再生されたあのBARでのダンスや派生の不謹慎ネタとして、30バンチを背景にコラージュされて踊っていたりと様々な形でヒットする。

 更には急いでSNSを調べるとインフルエンサーたちがマフティー新路線と馬鹿にしたような形で笑いものにしていた。

「変な、原作改変をしてしまった。」
 逃げるにしても、こう晒し者になっては逃げ切れないだろう。

 そんな気持ちを抱えながら2ヶ月暮らしているとポツポツと不謹慎ネタが気に障ったのか動画サイトから動画が消され始め、地球サーバーではなく、フォン・ブラウンやグラナダ、サイド3やサイド1のサーバーにミラー動画がたくさん投稿され、タブロイド誌がマフティー削除戦争と揶揄する事態に発展しだした。

 この頃にはおふざけの学生達が連邦政府に反省を促すダンスを面白おかしく踊っており、政府も対応に頭を悩ませていた。

 それとは別に連邦政府を悩ませているのがほんとうのマフティーであり、マフティー(たぶん、ハサウェイ)が高官達を次々に暗殺しているために、そのうちそちらへの対応に忙しく捨て置くというていで動画を放置し、マフティーの世俗化、神話を大衆まで落として権威を無くそうとするかもしれない。

「厄介だな。この仕組みというのはだ。」
 俺は呟くしかできなかった。

 携帯端末が鳴り、ギャプランが修理できたがお前しか運転ができないと借金取りに呼び出された。ハイジャック計画を考える他に俺に残された道は無かった。



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