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八条学園騒動記
第七百四十八話 球種は三つだけその二

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「左のな」
「充分過ぎるわね」
「ああ、三つの球種だけでもな」
「その三つ全てが凄くて」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「投球術もあるからな」
「いけるわね」
「ペナントでチームに加えれば」
 そうすると、というのだ。
「確実にだ」
「戦力になるわね」
「左のエースとしてな」
「そうよね、こんな凄い人だったのね」 
 アンもコーファックスの能力を確認しつつ唸った、そしてそのうえでギルバート達に対してこんなことを言った。
「私球種は多い方がね」
「いいか」
「そう思っていたんだな」
「それこそ七色の変化球だったら」
 タムタムとフランツに話した。
「最高だってね」
「思っていたか」
「そうだったか」
「ずっとね。けれど」
 それがというのだ。
「どうもね」
「違うとか」
「今思ったか」
「例え少なくても」
 そのピッチャーが持っている球種がだ。
「それぞれが凄かったらね」
「いいか」
「今はそう思うか」
「ええ」
 強い声で答えた。
「そうね」
「そうだな、この人にしてもそうだな」
「かなりのものだからな」
 二人もコーファックスのステータスを確認している、そのうえでアンに答えているがその顔はそれぞれ真剣なものである。
「ストレートともカーブもチェンジアップも」
「どれもな」
「いや、普通球種が少ないと」
 アンはさらに話した。
「同じ球種で大小あったりするわね」
「プロでも同じだ」
 タムタムはアンに答えた。
「カーブ等も大小だ」
「投げ分けるわよね」
「そんな人は多い」
「そうよね」
「ストレートにしてもな」
 基本であるこの球種もというのだ。
「普通のフォーシームだけじゃない」
「ツーシームとかムービングファストボールとかあって」
「超スローボールもある」
「やっぱり複数あるわね」
「それが今は普通だがな」
「球種多いわね」
「そうだ、しかしな」
 それでもと言うのだった。
「少なくてもな」
「やっていこうと思ったら」
「やれる、それぞれが凄いならな」
 それならというのだ。
「出来る、実際二次大戦前後の日本は」
「今私達がいる国ね」
「この国のプロ野球はストレートとカーブでな」
 この二つの球種でというのだ。
「大投手になった人もいる」
「そうなの」
「あの沢村栄二投手がそうだった」 
 この時代でも伝説の存在である、その為日本では彼の背番号十四はピッチャーのものという不文律が今もある。
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