第4話:遺族への配慮が足りない……
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オラウに中隊長を2人も殺されたエイジオブ帝国であったが、エイジオブ帝国には微々たるダメージであり、寧ろ、2度の斥候射撃だけでムソーウ王国が誇る名将である豪腕将のトッシンを討ち斃した事もあってか士気が高かった。
「ほほう……これは幸先が良いですな……」
部下の報告を聴いて邪な笑みを浮かべるマスカレードアイマスクを着た少年は『イナオリ・ネッジー』。エイジオブ帝国王室側近軍師を務める重要人物である。
「それと、例の砦を予定通りの数建築しておきました」
「順調だな」
イナオリにそう言われた斥候兵はニヤリと笑った。
「はっ」
「して……」
「既にその命令は各部隊長にお伝えしております」
イオナリが満足気に頷いた。
「上出来だな?」
「ありがたき御言葉です」
さて……
やって来ましたエイジオブ帝国が領土内に建築した砦前に。
砦を囲む石壁の四隅に大筒を備えた櫓を備え、石壁の内にも複数の櫓が点在。兵舎と倉庫を備えて鉄砲隊が常に砦内を警備している。
この前のトッシンの様な無謀な突撃の様な無策な力押しでは落ちはせん。
幸い、豊臣秀吉の隣に動物を操る魔法を使えるアニマがいるから、この敵砦の本当の目的が解るのだ。
それは、敵地に眠る資源の横取り。
あの敵砦から出てきた者達は明らかに兵士ではなかったので、気になってアニマが操る動物に尾行させてその意味を調べさせた。
その効果は絶大だった。
あの敵砦から出て来た連中は、祖国にある森を無許可で切り倒して木を敵砦に持ち帰ろうとしていたのだ。
ならば簡単だ!
祖国から木材を強奪しようとしている木こりを皆殺しにし、その上であの敵砦を干殺す!
そうすれば、こちら側の一般兵の被害は最小限に抑えられる……筈だったんだけどなぁー……
「オラウ様!貴女様はこの近くにいる木こりの皆殺しを厳命するばかりで、本来行うべき敵城への突撃を怠るとは!本当にこの様な怠惰のままで良いと思っておられるのですか!?」
私の馬鹿親父が、豊臣秀吉の許に馬鹿なお目付け役を送り付けおった……
恐らく……豊臣秀吉を野放しにすればトッシンの様な無謀な突撃をサボると読んでの対策なのだろうが……
寧ろ迷惑だ!
あんなのに突撃すれば、例え落とせてもこちら側の被害も大きいし、寧ろこちら側が敗ける可能性の方が大きい。
城攻めする時は、敵の3倍の数をもって挑むべし!
それくらい解って欲しいモノだが、そんな戦術の常識を祖国に浸透させるのを阻んでいるのは、やはりあの豊富な一騎当千の戦技だ。
恐らくだが、私の光刃を使えばあの大筒を備えた櫓を一撃で破壊出来るだろう。
しかし、本当にそんな事をしたら私達の戦術は遠大な干殺しから短絡的な突撃に移行してしまう。それは避
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