第二章
[8]前話
その話をネットで見てだった、イギリスウエスト=サセックス在住のヴィッキー=ケンワード自宅で働いている彼女はサラリーマンの夫のジェームス眼鏡をかけて如何にも真面目そうな顔立ちで中肉中背で金髪をセットしている彼に話した、彼女はブロンドを後ろで束ねた黒い目でスタイルのいい美人である。
「うちと同じよ」
「烏が家族になっていることは」
「ええ、ファギンもね」
夫に笑って話した。
「うちの大きな樫の木の下でいて」
「雛でね」
「保護して手当てをしたら」
「自然に帰らずにね」
「家族になったわね」
「そうだね」
「同じね、ただね」
ここで妻は笑って話した。
「ファギンはこうしてよ」
「よく君の頭に乗るね」
「こうしてね」
「カァ」
見ればそこに雄の烏がいる、そしてだった。
そこでくつろいでいた、夫はその彼を見つつ笑顔で話した。
「君の頭の上がお気に入りで」
「よくいるわ」
「そこは違うね」
「ええ、けれどね」
それでもというのだった。
「家の虫達を食べてくれるし」
「君の苦手な」
「いい子よ」
そうだというのだ。
「ロンとも仲良しだね」
「そづあね」
「ワン」
黒で首筋が白いピットブルのロンがだった。
二人のところに来て鳴くとファギンは今度は彼の背中の上に来た、そしてそこでくつろいだ。その様子を見てだ。
妻は夫に優しい笑みで話した。
「こうしてこのままね」
「一緒にいたいね」
「ロンともファギンともね」
「そうだね」
「そして」
そうしてというのだ。
「皆でね」
「楽しくいきたいね」
「ずっとね」
楽しく話した、そうしてだった。
夫婦で楽しく烏の話をした、犬と遊ぶ彼を見つつそうしたのだった。
烏も人に懐く 完
2024・4・22
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