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神々の塔
第六十六話 御仏の教えその五

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「必要やな」
「人にとって」
「若しそれがないとな」
「道を誤る恐れがめっちゃ高いね」
 綾乃はトウェインに半分自分に言い聞かせる様にして語った。
「ほんま」
「その通りやな」
「そこを間違えたら」
 そうしたならというのだ。
「あかんわ」
「ああ、それでカルトやないとな」
「認めることやね」
「カルトでも別に悪いことせんとな」
「自分達だけで勉強会してるなら」
 それだけならというのだ。
「ほんまね」
「問題ないな」
「おかしな思想とか教義でも」
 例えそうでもというのだ。
「おかしなことせんかったら」
「ええな」
「それが法やしね」
「危険思想も自分だけのことやとええ」
「それを犯罪に用いたら」
「あかんな」
「カルトにしても、それでテロやったら」
 その時はというのだ。
「もう絶対に」
「潰さんとあかんわ」
「そうなるさかい。思想や教義やなくて」
「行動が問題やな」
「そうであって」
 それでとだ、綾乃はさらに話した。
「無神論やと」
「そうしたことをする奴がな」
「狂信者と同じだけ多い気がするね」
「ああ、ほんまな」
「外の世界でもそうで」
「こっちの世界でもな」
「そやねんね」
「不思議なことにな」
「何ていうか」
 さらに言うのだった。
「狂信者と無神論者は全くちゃう様で」
「同じかも知れへんな」
「結局のところは」
「世の中は球形やさかいな」
 リーは冷静な顔で述べた。
「何でも極端になるとな」
「同じになるね」
「左も極端になったらカルトになってな」
「右もで」
「それでその思想を行動に移したら」
「あかんね」
「それで起こしそうな奴は」
 そうした者達はというと。
「もうこっちもな」
「目を離せへんわ」
「武器でも密かに集めてたら」
 その時はというと。
「ほんまな」
「それがわかったら」
「何かする前にな」
「捕まえる」
「太宰や喜久子ちゃんもそうしてるしな」
 十星連合の内政を担当する面々はというのだ、特に喜久子は警察長官としてそうしたことに辣腕を振るっている。
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