第六十六話 御仏の教えその四
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「都の鬼門にある」
「あのお城やで」
「確かにあそこの天主閣はな」
「めっちゃ宗教画描かれてるやん」
「中にな」
「石垣は元は墓石やお地蔵さんで」
そうしたものであってというのだ。
「結界にして」
「宗教画もよおさんあって」
「お城自体がやねん」
「宗教的な結界やな」
「神仏の力を集めた」
そうしたというのだ。
「結界やで」
「そうやな」
「まあ信長さん基本神道やね」
彼の信仰はというのだ。
「キリスト教の信仰認めたけど」
「キリスト教だけやないな」
「あくまで神様の一柱やってん」
信長から見たキリスト教の神はだ、彼の中では決して唯一にして絶対の存在ではなかったということである。
「ほんまに」
「そやってんな」
「地獄も極楽も」
死後の世界もというのだ。
「多分やけど」
「信じてたか」
「死んだら終わりとか」
「そうした考えはなかったか」
「あくまで生臭なお坊さんが嫌いであって」
そうであってというのだ。
「基本は大事にしててん」
「ええ人等はやな」
「悪人は誰でも容赦せんかったから」
これも善良な民を護る為である。
「それでやから」
「信長さんってほんまはええ人で」
「信仰心もあったんやで」
「まあ当時無神論の人とかな」
トウェインは考える顔で首を傾げさせつつ述べた。
「ほんまな」
「考えられへんね」
「そこは今の外の世界や」
「無神論の人多いね」
「何か無神論やとな」
トウェインは自分の見立てを話した。
「狂信者並にやばい奴多い気がするけれどな」
「そこに拠って立つ倫理がないから」
イスラム教ではこう考えられる、他宗教を信じると地獄に落ちると教えているがそれでも神を信じているとそこに倫理観が存在するという考えなのだ。
「それでやね」
「ああ、自分の力だけで生きるとか言って」
「その力がないとか」
「普通におるからな」
無神論者にはというのだ。
「そんなんが」
「狂信者も問題やけど」
「暴走してるさかいな」
「それでも無神論でも」
「普通におかしな奴おるしな」
「しかも多いし」
「やっぱり信仰心はな」
この世界で言うと神霊へのそれはというのだ。
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