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星々の世界に生まれて〜銀河英雄伝説異伝〜
激闘編
第八十五話 激戦の予感
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続けていますからね。そろそろ勝ち星が欲しいところでしょう。専制国家は軍隊が勝てないと国民のフラストレーションの捌け口が指導者に向きがちです。国内向けの政治的アピールとして出兵せねばならないんですよ。政府だけではなく、帝国軍自身も国内に向けて存在価値を示さねばならないですし」
「という事は必ず勝ちに来ると…?」
「ええ。まあ…戦争しているんですから当たり前なんですけどね」
「それでは帝国軍が動かす兵力は六個艦隊とは限らないのではないですかな」
「いえ…一応負けた時の事や国内の政治情勢にも配慮しなくてはならないですから、公式発表の通り六個艦隊がいいところでしょう。多くて七個、少なければ四個艦隊くらいじゃないですか」
「ふむ…」

 シェルビー副司令官と話していて気付いた事があった。原作の話だ。国内情勢に配慮しなくてはならないからこそ、帝国が同盟内に侵攻する際の兵力規模は四個から五個艦隊ではなかったのか…。目からウロコだこりゃ。
「国内情勢と仰いますと…帝国国民の反乱に備えねばならない、と?いや、違うな。貴族ですか?」
「いえ、反乱などではありません…おっと、お茶の用意が出来たみたいです、副司令官もどうですか、緑茶」
「いや、遠慮しときましょう。小官は非番なので自室に戻っております。ではまた後程」
あ、非番だったんですか…美味しいんですけどね、緑茶…。

 


帝国暦486年9月18日14:00
シャンタウ星系、銀河帝国、銀河帝国軍、ミュッケンベルガー艦隊、帝国軍総旗艦ヴィルヘルミナ、
ラインハルト・フォン・ミューゼル

 総旗艦ヴィルヘルミナの作戦会議室で、宇宙艦隊司令部による最終的な作戦会議が行われる事になった。出撃した各艦隊司令官とその参謀長が勢揃いしている。帝国政府の公式発表では六個艦隊による出兵とされていたが実際には八個艦隊が動員されている。

ボーデン方面
ミュッケンベルガー艦隊:二万隻
シュムーデ艦隊:一万三千隻
ゼークト艦隊:一万三千隻
シュトックハウゼン艦隊:一万三千隻
ギースラー艦隊:一万三千隻

フォルゲン方面
メルカッツ艦隊(先任指揮官):一万三千隻
ミューゼル艦隊:一万三千隻

ハーン方面
クライスト艦隊:一万五千隻

帝国本土に残るのは六個艦隊。残留ではあるものの、状況によっては援軍として投入される事が決定している。

ケルトリング艦隊:一万三千隻
フォーゲル艦隊:一万三千隻
カイテル艦隊:一万二千隻
ドライゼ艦隊:一万二千隻
ノルトハイム(アントン)艦隊:一万二千隻
ベルタ・ノルトハイム(ベルタ)艦隊:一万二千隻

ヒルデスハイム伯爵家に属する者として、伯爵が幕僚副総監に就任した後のノルトハイム兄弟は、ヒルデスハイム家に残された艦隊戦力の錬成に
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