第29話
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〜黒龍城塞・最奥〜
「……………………」
「………戻っ、た………」
「………今の光は…………」
「悪しき息吹も……治まりました…………」
「ああ……ヤバイ気配も完全に消えている。
地面に倒れて目を伏せて黙り込んでいるアーロンをアニエスは驚きの表情で見つめ、大君が消える瞬間に顕れた光の球体に気づいていたメイヴィスレインは考え込み、フェリの言葉に頷いたヴァンは口元に笑みを浮かべた。
「フフ、やったじゃないか、アーロン君。」
「アーロンさんの中で二つの魂を感じました。多分、それに打ち克ったのでしょうね。」
アンゼリカは静かな笑みを浮かべてアーロンを見つめ、リタはアーロンに起こった出来事の推測を口にした。
「ゲホッ……ケホ……クッ……」
「アーロンさん……ッ!大丈夫ですか……!?」
するとその時アーロンが咳き込み、アーロンの様子を見て心配したアニエスがアーロンに駆け寄ってアーロンに声をかけた。
「ああ………それより……俺は……大君……あの野郎は……?それに……オフクロは………?」
「お前のお袋さんについては何を言っているのか俺達もわからねぇが、大君は綺麗さっぱり消えちまった。元のクソガキに完全に戻ってるぞ。ちゃんと―――――守れたじゃねぇか?」
アーロンの確認にヴァンは答えた後口元に笑みを浮かべた。
「ハハッ……そう、かよ。……………………」
ヴァンの答えを聞いたアーロンは目を丸くした後安堵の表情を浮かべた。
「ようやく終わったんですね……今回の一連の事件が……」
「はい……陽動も失敗ですし。今頃アルマータたちも撤退していると思います……」
3つ目のゲネシスを手に取って呟いたアニエスの言葉にフェリは頷いて答え
「幹部達を取り逃がしたのは残念でしたけど、貢献ポイントを稼ぐことはできましたね。」
「ああ。わざわざ煌都まで来た甲斐はあったな。」
タリオンの言葉に頷いたマーティンは静かな笑みを浮かべた。
「!いや―――――ひょっとしたら、”まだ終わってねぇかもしれねぇぞ。”」
一方ある気配に気づいたクロウは真剣な表情を浮かべて出入口へと視線を向けた。
「―――――大儀であったな。裏解決屋にアーロン、そして”エースキラー”に”北の猟兵”よ。」
するとその時聞き覚えのある老人の声が聞こえた後、ギエンが出入口から現れた。
「ギエン、爺さん……!?」
「ど、どうしてこの城砦に……!?」
ギエンの登場にアーロンとフェリは驚き
「あ……ひょっとして加勢に来て下さっていたとか……」
「…………………………」
ある事を推測したアニエスはそれを口にし、ヴァンは僅かに警戒した様子
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