第29話
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つての”先代”もヌシのごときあらゆる者を大いに惹きつける若者だった。成長し、頭角を現していくヌシは儂の中で日に日に”彼”と重なっていった。だから、確かめねばならなかった。――――――どんな手を使ってでも。」
「ッ………まさかレイ達が殺されたのも、姉貴もレイ達のように殺されたかもしれなかった事もアンタの予想内だったって言うのかッ!?答えてくれたよ!!爺さん――――――!!!」
「……当然、備えはしていたがあれについては奴らに上を行かれた。幾許かの犠牲は織り込み済みではあったが……レイ達には可哀想な事をした。」
仲間達の犠牲すらもギエンの予想内であったことをギエンが肯定するとアーロンは地面に崩れ落ちた。
「……あいつら……あいつらは………そんなことのために……………」
「―――――これが”今の”黒月のやり方だ。不満なら、ヌシがそれを変えればいい。」
「……ぇ………」
地面に蹲って犠牲になった仲間達の顔を思い浮かべて呻き声を呟いていたアーロンだったがギエンのある言葉を聞くと呆けた声を出した。
「この先は疑いようもなく混迷の時代―――――かつてない試練が待ち受けているだろう。だがヌシが先頭に立つならば黒月がそれを乗り越えることも叶おう。ただしそれは―――――非情にして巨いなる”大君”として。」
「……こいつを神輿に担ごうってか。しかもこいつ自身じゃなく、”大君”とやらに仕立て上げて。」
「然り――――――全ては黒月のためだ。」
ヴァンの指摘に肯定したギエンが合図を送ると凶手達がヴァン達の周囲に現れた!
「隠形……!」
「さ、最初から控えて……!」
「チっ……!」
凶手達の登場にフェリは驚き、アニエスは不安そうな表情で推測し、ヴァンは自分達の状況が悪くなったことに舌打ちをした。
「連れて行け。」
「聖なる光よ、降り注ぎ、炸裂せよ――――――爆裂光弾!!」
そしてギエンが凶手達に指示をしたその時その場にいる誰にもわからないように魔術の詠唱をしていたメイヴィスレインが魔術を発動し、メイヴィスレインによる奇襲――――――空より降り注ぐ無数の炸裂する光は頭上からの奇襲を警戒していなかった凶手達にとっては予想外の奇襲になった為ダメージを受けると共に怯み
「へっ、やるじゃねぇか!」
「彼らが奇襲で怯んでいる隙に可能な限り数を減らすよ!」
「「はいっ!」」
「ったく、後でどうなっても知らねぇからな!?」
「ナイスだ、メイヴィスレイン!――――――俺達も続くぞ!」
「はいっ!」
「了解!」
その隙にクロウ達とヴァン達も凶手達にそれぞれ攻撃を叩き込んで凶手達の半数を地面に叩き伏せさせるか、壁に叩きつけた!
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