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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第198話:心と力を一つに合わせて
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人達魔法使いは見守りつつ、落下してくる棺を魔法により固定しようと身構えた。
「ちと遠いが、まぁここからなら魔法の鎖で捕まえられるだろ」
「……ん? いや、そうは問屋が卸さないらしい」
颯人達が見上げる中、棺が再び小型機を射出した。無数の小型機は回転しながら落下する棺の周りを縦横無尽に飛び回りながら光線を放ち、装者達を攻撃してくる。
ギアを分解しインナー姿となった奏達に降り注ぐ光線を、颯人とガルド、透の3人が彼女達を守るべく動き回った。
「だぁ、くそッ! まだ出てくるのかよアレッ!」
「マズイな、リフレクターかチャフのつもりか」
ガルドの推測は概ね正しい。棺の周りを無数に飛び回る小型機の所為で、クリスは満足に狙いを定める事が出来ずにいた。小型機に照準が向いてしまい、肝心の棺の首元にターゲットロックが出来ない。
それでも彼女の心に焦りはなかった。
「大丈夫……大丈夫。焦る必要はねえ……」
クリスが凪いだ心で棺を睨み付ける。彼女がここまで落ち着いていられるのは、偏にすぐ傍に彼女の事を心から愛し信じてくれる少年が居るからに他ならない。そして何より、彼女もまた彼の事を信じていた。
「颯人さん、ガルドさん! 僕の合図に合わせてください!」
「ん?……よし、分かった」
「やるか!」
この状況、彼ら魔法使いに出来る事はそう多くはない。出来る事と言えば、小型機の迎撃から装者達を守る事。それか若しくは…………
「――――今ですッ!」
「そらぁッ!」
「おぉぉっ!」
クリスの照準を妨げる、小型機を一時的にでも減らす事であった。
透が声を上げた瞬間、3人は同時に手にした得物を空中に投げる。魔力を帯びながら回転する武器たちは、その余波で瞬く間に棺と装者達の間に僅かな間道を拓く。
その瞬間、棺は破損した首元をクリスの方へと向け、クリスはその瞬間を見逃さず狙いを定めた。
「今だッ!」
「「「「「「「G3FAッ! ヘキサリヴォルバーッ!」」」」」」」
装者7人分のエネルギーを一点に集中させた一撃は、狙い違わず棺の首元へと吸い込まれるように命中した。元より颯人と奏の一撃で大きく形を歪めていた棺は更に内側に高エネルギーを流し込まれ内部から爆発四散。完全に機能を停止させ彼らから離れた位置に落下した。
それを遠目に見ながら颯人は戻ってきた武器を手に取りそのままそれで肩を叩いた。
「ふぃ〜、これにて任務完了……か?」
再び動き出す様子を見せない棺の姿に、颯人達は一仕事終えた事を確信し喜びを共有した。
その様子を、遠くからさらに見ている者の存在に気付く事はなく。そしてその者達が、更にその場に居ない者にこの事を告げている事を、彼らは知る由もな
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