暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
XV編
第198話:心と力を一つに合わせて
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光線が弾かれていた。

『拳の防御フィールドをアジャストッ!』
『即席ですが、エルフナインちゃんが間に合わせてくれましたッ!』

 本部からの遠隔操作で、棺の砲撃に合わせて錬金術を活かして響のバリアフィールドを最適化させ防いだのだ。それを成し遂げたエルフナインは、自らの行いを誇らしげに語った。

『解析からの再構築は、錬金術の原理・原則ッ! これがボクの戦いですッ!』

 遠く離れたエルフナインからの援護もあって、響は無事砲撃を防ぎきる事が出来た。その間に小型機の方はガルドにより撃ち落とされ、安全を確保した事で響は改めて逃げ遅れた観測員をその場から逃がした。

「急いでくださいッ! S.O.N.G.指定の避難ポイントにッ!」
「ありがとうッ!」

 最後の逃げ遅れた人たちが、雪上車に乗り込みその場から逃れようとする。それを見てかは分からないが、棺は形状を変え棘付きのタイヤの様になり雪上車を踏みつぶそうとした。

「そうはいくか、よっと!」
〈ターンオン!〉

 転がって来る棺を、颯人はアックスモードにしたアックスカリバーで切り上げる。破壊に特化したその一撃は、インフィニティースタイルのパワーも相まって棺を空中にかち上げた。

 その先には炎の翼を広げて空中に佇む奏の姿が。

「そうれいッ!」
[BLAZE∞STARDUST]

 奏は颯人によりかち上げられた棺に向け、炎を纏ったアームドギアを叩きつける。さながら大気圏に突入した隕石の様な一撃が、棺を氷の大地に向け叩き付ける。その威力は棺を叩きつけるだけに留まらず、氷の大地を砕いてその下の水中にまで押し込んでしまった。

「あ、しまった。この下湖だったっけ?」

 ここがボストーク湖と言う巨大な湖の上だと言う事をすっかり忘れて水中に叩き落してしまった事に、奏が思わずやってしまったと額に汗を浮かべながら氷の浮く水面に向け降下していった。
 すると突如として水中から棺が飛び出し、迂闊にも水面に近付いていった奏をアームで掴んで引き摺り込んでしまった。

「うわっ!?」
「奏ッ!?」

 颯人達が見ている前で奏が棺により水中に引き摺り込まれる。これには装者達も焦った。何しろ奏が纏っているのは魔法の力を得ているとは言えシンフォギア。シンフォギアの力の源は歌なので、歌を歌えない水中では否応なしにギアの出力が低下してしまう。

「いけない、奏ぇッ!?」

 奏の相方である翼が、まだ残っている小型機への対処も忘れて助けに向かおうとする。だがそれよりも先に動いたのは颯人だった。彼は奏が水中に引き摺り込まれたのを見るや、一も二もなく後を追う様に飛び込んだ。

「奏ッ!」
「がぼごぼッ!(くっ、……んのやろぉッ!)」

 呼吸の出来ない水中に引
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