第百三十七話
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第百三十七話 見たことがある
美樹はクッキーを食べながら言った。
「実は私見たことあるのよ」
「幽霊?妖怪?どっち?」
梨花がエクレアを食べつつ尋ねた。
「どっち見たの?」
「幽霊ね、この前夕方まで学校に残っていたら」
そうすればというのだ。
「グラウンドの隅の柳のところにね」
「ああ、あそこの柳も出るのよね」
梨花はすぐに答えた。
「今私達が書いたのにも入ってたし」
「そうよね」
美樹はその書かれたものを確認して答えた。
「それでその幽霊をね」
「見たのね」
「白い服の高校生くらいの女の人がね」
「書いたのそのままね」
「その人がね」
まさにというのだ。
「そこにいたの」
「透けてたのかしら」
「ええ、ただね」
ここで美樹は梨花にこうも言った。
「足はあったわ」
「ああ、それね」
梨花は幽霊に足はあったと言われて別に驚くことなく頷いた、そうして紅茶を一口飲んでからこう言った。
「実は幽霊って足あるのよね」
「そうなのよね」
「大阪のあるお寺にもあるのよね」
紅茶を飲んでいる美樹に話した。
「幽霊の足跡が」
「そうらしいわね」
「だからね」
「幽霊も足あるのよね」
「ええ、はっきり見たわ。ただお家に帰って家族にお話しても」
美樹はそうした時のことも話した。
「家族みんな知ってて特にね」
「驚かなかったのね」
「お母さんも見たことあるっていうし」
「そうなの」
「弟も聞いていたでね」
同じ小学校に通っている彼もというのだ。
「それでね」
「終わりね」
「お父さんも知ってたし」
「皆いるで終わりね」
「それでね」
梨花そして一緒にいる他の面々に話した、見れば話す彼女も聞いている面々も特に怖がっている様子はなかった。
第百三十七話 完
2024・2・1
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