第十一話 日本全土を探しその十六
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「私もな」
「それは何よりよ」
「それはそうとして」
桐生は周りを見回して話した。
「やっぱりここは坊ちゃんの街なんだな」
「そうだな」
ヨーグルトも確かにと応えた。
「路面電車でもな」
「坊ちゃんを出してるね」
「野球場もその名前だしな」
「坊ちゃんスタジアムでね」
「まさにだな」
「坊ちゃんの街だね」
「他にも色々あるけれど」
立風舘も街中を見回している、そのうえでの言葉だ。
「あの作品の存在が大きいね」
「どうしてもな」
「それだけ皆が知っているということだね」
「俺達だって知ってるしな」
桐生は笑って話した。
「それならな」
「坊ちゃんが第一になるのも当然だね」
「他に色々あっても」
「この街水族館もあるのよね」
ウルシェードはそれでと明るい笑顔で言った。
「だったらね」
「そうね、水族館にも行きましょう」
福井が応えた。
「カワウソもいるし」
「そうそう、カワウソいるからね」
「観に行きましょう」
「あの生きものもね」
「この愛媛県にまだカワウソがいると聞いたけれど」
津古内はそれでと言った。
「本当かな」
「それがわからないのよ」
ウルシェードは津古内に困った様な顔になって答えた。
「見たって人はいるけれど」
「それでもなんだ」
「ニホンカワウソよね」
「そう、あのカワウソだよ」
「もう絶滅したって言われていて」
そうであってというのだ。
「この愛媛県でまだいるって噂はあってね」
「見たっていう人がいても」
「それでもなのよ」
困った様な顔で言うのだった。
「これがね」
「いて欲しいね」
「ええ、本当にね」
「ドクターマンを探しているが」
トリンはそれでもと仲間達に話した。
「カワウソも見付かればな」
「いいね」
「そう思う」
桐生に心から答えた。
「そしていれば」
「大事にしないとね」
「そして再びだ」
トリンはさらに言った。
「日本全土にな」
「カワウソがいる様にしたいね」
「是非な」
こうした話をだ、キョウリュウジャーの面々は松山の街を歩きつつ話していた。ドクターマンを探して。
その時愛媛県のある川でだ、カオスはある生き物を見て唸っていた。
「奇跡だな」
「あれはまさか」
「カワウソ?」
モルボレロとアイスロンドもその生きものを見て声をあげた。
「ニホンカワウソ?」
「絶滅したんじゃ」
「いや、いたのだ」
カオスは神妙な顔で述べた。
「それがな」
「そうなんだ」
「いたんだ、まだ」
「素晴らしいことだ、それならだ」
カオスはさらに話した。
「大事にしないとな」
「確かに」
エンドルフはカオスのその言葉に頷いて述べた。
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