第十一話 日本全土を探しその十五
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「いいな」
「それでは」
「何、あの男は必ず見付かる」
ギルは言い切った。
「だからな」
「落ち着いてですね」
「楽しむこともな」
それもというのだ、ギルは二人に酒も出した。そうしてそのうえで飲む様に手振りで示しながらさらに話した。
「ここは酒も美味いぞ」
「日本酒ね」
「お水がいいからな」
エスケイプにだからだと話した。
「それでだ」
「お酒が美味しいのね」
「だからだ」
そうであるからだというのだ。
「一緒にだ」
「飲むのね」
「そうしないか」
「お言葉に甘えるわ」
エスケイプは微笑んで応えた。
「それではね」
「私もです」
エンターも言ってきた。
「そうしてです」
「楽しむな」
「そうさせて頂きます」
「それではな。さて広島の後はだ」
ギルは今後のことも話した。
「大分だな」
「あちらに行きますね」
「そしてドクターマンを探そう」
こう言って酒を飲んだ、そしてザンギャックの主な幹部達にヴァグラスの二人もそこに入ってそれを楽しんだのだった。
キョウリュウジャーの面々は松山にいた、ラッキューロは街の中を歩きながら上機嫌で言っていた。
「天婦羅そば美味しかったね」
「ああ、最高だったな」
ドゴルゴが嬉しそうに応えた。
「あそこの店はな」
「そうだったね」
「また来たいな」
「本当に」
「あのお店が坊ちゃんが行ったお店だというけれど」
アイガロンはそれでと話した。
「三杯食べたのもわかるよ」
「そうよね」
キャンデリラが応えた、四人共人間の姿である。
「あれだけ美味しいとね」
「俺達もおかわりしたしね」
「三杯食べたのもわかるわ」
「拙者四杯ですが」
空蝉丸は自分のことを話した。
「多過ぎたでしょうか」
「いや、それ言ったら僕五杯だから」
有働が言ってきた。
「だからね」
「多過ぎないですか」
「そうだよ、トリンは十杯だったしね」
「あまりにも美味しくてな」
トリンも人間の姿である、その姿で言うのだった。
「ついついな」
「そうだったね」
「三杯どころかな」
「別に食べてもいいでしょ」
結月の言葉はあっけらかんとしたものだった。
「お金もあるし」
「それはそうだな」
トリンは結月の言葉を受けて頷いた。
「制限はないしな」
「独り占めしているわけでもないし」
「食べてもよかったな」
「そうよ、十杯でも十一杯でもね」
「そう言われてほっとした」
トリンは微笑んで応えた。
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