第十一話 日本全土を探しその十三
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「そうすることだ」
「それではね」
「そしてだ」
ギルはさらに言った。
「折角の海だからな」
「泳げというのかしら」
「今はその季節ではない」
泳ぐ様なというのだ。
「だから俺も泳がないしだ」
「私にもなのね」
「言わない、幸だ」
言うのはというのだ。
「そちらもだ」
「楽しめばいいのね」
「そうだ」
こう言うのだった。
「そちらをな」
「それならね」
「そしてだ」
さらに言うのだった。
「その中でも特にな」
「牡蠣かしら」
エスケイプは自ら言った。
「こちらの海の幸というと」
「察しがいいな、それだ」
ギルもまさにと答えた。
「俺も昼に食ったが美味かった」
「そうなのね」
「人間なら食べ過ぎるとあたるというが」
「我等もそれは同じです」
ダマラスが言ってきた。
「ですからお昼はこれ以上はとです」
「止めたな」
「他のものもと」
「それで鯛も食ったな」
「刺身を」
「美味かった、牡蠣は食い過ぎるとよくないか」
「我々も」
こう言うのだった。
「くれぐれも」
「わかった、ではこれからも気を付ける」
牡蠣の食べ過ぎにはというのだ。
「そうする」
「宜しくお願いします」
「俺もな。それで君達もだ」
あらためてエスケイプそれにエンターに顔を向けて話した。
「くれぐれもな」
「牡蠣の食べ過ぎには気を付けることね」
「そうだ」
こう言うのだった。
「宜しく頼む」
「わかったわ」
エスケイプが応えた。
「そうさせてもらうわ」
「それではな。そして風呂もな」
「楽しむことね」
「折角だからな、いいな」
「ええ、しかし貴方変わったかしら」
エスケイプはギル自身を見てこうも言った。
「以前と比べて」
「そうですね」
エンターもそれはと頷いた。
「随分距離が近くなりました」
「尊大な感じがしてね」
「今は普通にです」
「仲間としてお付き合いしているわね」
「言われてみればそうだな」
ギル自身それはと返した。
「俺も偉そうでなくなっている」
「そうよね」
「俺も変わった」
自分から言うのだった。
「実にな」
「そうよね」
「偉そうにしても何にもならない」
ギルはこうも言った。
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