第二章
[8]前話
店長で二人の父親である裕之大柄で引き締まった体格で黒髪を短くしている子供達と同じ目の優しい顔立ちの彼が言ってきた。
「焼肉とステーキは」
「まずステーキはな」
この料理はというのだ。
「塩胡椒をして焼くな、それでソースをかけて食べるな」
「そうするね」
「そうね」
兄妹も確かにと頷いた。
「うち晩ご飯でお肉の残り結構食べるけれど」
「従業員さん達への賄いでも出すね」
「それでステーキはね」
「そうして作るね」
「焼肉はそのまま焼いてタレに漬けるか最初からタレに漬けて焼いて食べるな」
父は今度は焼肉自分達の店の商品のことも話した。
「同じ焼くにしてもな」
「違うんだね」
「そうしたところが」
「そうだ、そこはわかっておくんだぞ」
子供達に話した。
「焼肉とステーキの違いはな」
「うん、覚えておくよ」
「お家のお仕事のことだしね」
子供達は素直な顔と言葉で頷いた。
「それじゃあね」
「覚えておくね」
「そうしてくれよ」
父は笑顔で応えた、そして掃除が終わると店を閉めて店があるビルの上自分達の家に行くと母で家事をしていた寿子、黒髪をおかっぱにしていて切れ長の目で大きな赤い唇と長身ですらりとしたスタイルの彼女が夕食を出したが。
「豚肉焼いたんだ」
「ステーキにしたの」
「売れ残りでいい豚肉あったからね」
子供達に笑顔で話した。
「焼いたわ」
「塩胡椒したんだね」
「そうして焼いたのね」
「そうよ、おソースかけて食べてね」
母は子供達にこう言ってテーブルに着かせた、子供達がそうすると父も着席して一緒にステーキを食べた。そのステーキは確かに豚肉だけでなく塩胡椒とソースの味がした。ステーキの味に他ならなかった。
焼肉とステーキの違い 完
2024・4・19
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ