第二章
[8]前話
「推し続けるべきよ、そうしてこそ本物のね」
「ファンね」
「そうだっていうのね」
「茜っちは」
「そうよ、そのことは変わらないわ」
強い言葉で言った、そうしてだった。
茜はその声優の推しを続けた、だがその声優の結婚クラスメイト達が茜から聞いたその名前の人のニュースをネットで観てだった。
クラスメイト達は一抹の不安を感じて話した。
「まさかね」
「茜っちああ言ってたけど」
「若しかしたら」
「炎上したらそっちに行くとか」
「大丈夫だと思うけれど」
「心配ね」
こう話してだった。
学校で茜のところに行くと彼女はクラスメイト達に満面の笑顔で話した。
「あの人結婚してね」
「おめでとう?」
「そう言うのね」
「お幸せにって」
「そうよ」
満面の笑顔のままでの言葉だった。
「お相手の人と一緒にね、それでこれからも」
「応援してくの」
「推し続けるの」
「そうするの」
「勿論よ、炎上するよりもね」
それよりもというのだ。
「お祝いして」
「それからも推す」
「その方がいいっていうのね」
「茜っちは」
「そうするわ、そしてね」
それにというのだった。
「今度イベントに行って来るわ」
「そうするの」
「それで楽しんでくるのね」
「応援するのね」
「そうしてくるわね、その時言うわ」
満面の笑顔での言葉だった。
「おめでとうございますってね」
「ううん、本物ね」
「茜っち本物ね」
「本物の推しね」
「素直におめでとうって言うなんて」
「感心したわ」
クラスメイト達は茜のその言葉に笑顔で頷いた、そうしてだった。
彼女を素直に称賛した、そしてその応援を心から応援した。それでこそ本物のファンだと思ったうえで。
推しを応援する方がいい 完
202・4・19
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