第二章
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「なったらいけないよ」
「そうですか」
「うん、真面目で謙虚がね」
そうした態度がというのだ。
「一番だよ」
「そうなんですね」
「何があってもね」
こう仁藤に言うのだった、仁藤は素直な性格であるのでマネージャーの言う通りにした、するとだった。
次第に仕事が来てレギュラーも来た、そうして注目される様になったが。
「あの、マネージャーさんの言う通りに制波羅さんは」
「テレビに出なくなったね」
「そうなりましたね」
「もう番組のスタッフ皆がね」
「あの態度と暴力にですね」
「嫌になってね」
そうしてというのだ。
「契約している事務所にクレームが来て」
「そうしてですか」
「しかもオンエアの時もね」
「ああなので」
「視聴者の人達も嫌になって」
彼等もというのだ。
「それでだよ」
「一部に人気があっても」
「出られなくなったんだ」
「そうですか」
「今はどうしているか」
「碌なことしてないですよね」
「多分ね、お金遣いも荒いし」
この問題もあってというのだ。
「テレビから消えて収入なくなったし」
「球界復帰は」
「解説者として時々だね、コーチなんてね」
「無理ですね」
「あんな人格と振る舞いだとね、理論もないし」
それでというのだ。
「ないよ」
「そうしたお話も」
「そう、だからね」
「芸能界も真面目で謙虚ですね」
「さもないとあの人の様になるよ」
制波羅の様にというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「これからもね」
まさにというのだ。
「あの人を反面教師として」
「真面目に謙虚に」
「芸能界でやっていこうね」
「そうしていきます」
仁藤も真面目な顔で頷いた、そうしていって彼はやがて主演のドラマが好評を得るまでになりスタッフやファンからも評判がよく幸せな家庭も築けた。
制波羅はテレビに出なくなり開設者の仕事も言っていることは酷過ぎてなくなった、それでも金遣いも態度もあらたまらず借金を築き家族から逃げられやがて暴行で捕まった。そして最後は麻薬に手を出してそれで死んだ。火葬にすると麻薬で骨までやられていて骨も残らなかった。
芸能人は謙虚に 完
2024・4・18
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