勇気の玉砕
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俺は今、世界に対してビックリ発言を……あり? 何で俺、コクりに来たはずなのに、世界に対してビックリ発言をかましてんの? あっれっれーー?』
『これを機に考えるというコマンドを覚えやがれ。遅れたのは、何故か俺が行きたい進行方向を世界が狂わせてな。文句言うなら世界に言いやがれ馬鹿』
『お前ら二人とも考えて喋れ!!』
表示枠越しに被るツッコミ。
何で、この仲良し馬鹿どもはお互い理由の下らなさを抜いて、世界に喧嘩を売ろうとするのだ。
その好戦的な所は今だけでいいから、少しは潜めて欲しい。
『大体この馬鹿。お前、何が世界最強を決めようだ』
おう、そうだそうだ。
本当に初めて熱田と意見が合ったぞ。ある意味、これは神の奇跡か。
合った相手が剣神だから、むしろ神様と意志が通じたという偉業を私は今、成し得ているのではないのだろうか?
でも、相手はあの物騒な熱田となれば、これは喜ぶべきところか、悲しむべきところか……少々、本気で悩んでしまう。
だが、とりあえず熱田の意見はとりあえず同意なので私の意見を代わりに言って欲しい。
『全く……何が世界最強だ───そんなの俺に決まってるだろうが』
「正純! しっかりして下さい! まだ倒れるには早いですよっ───せめてこの場の責任を取ってから倒れてください」
「最後の敵は身内かーーー!!」
余りの強大な壁にぶち当たって気絶したいのだが、ここで私が倒れてしまって、何時の間にか世界全部を相手にしてしまいましょうルートになってしまってたら洒落にならん。
だから、ここは気力で何とか意識を繋ぎ止める。
負けるな本多・正純。まだお前は大丈夫のはずだ───状況はもう全然大丈夫じゃないが。
『何だったら、トーリの代わりに俺が証明してやって良いぜ? 世界最強は武蔵の剣神であるこの俺ってな。』
なのに勝手に熱田が話を進めてしまうので思わず、ああ……!と叫んでしまう。
その様子を非常に憐れんだ目で見ているナルゼが何故か表示枠に絵を描いている事なんて、もう全く気にする余裕がない。
だが、続きの言葉はこんなんだった。
『挑戦権は今ならただにしてやる。何も出来ねえ馬鹿の代わりに、最強である俺が全部引き受けてやるよ世界。その代り、負けた奴らとかは大罪武装を寄越せよな』
現にほれとか言って、熱田は左腕に持っている悲嘆の怠惰を見せた。
その事実を前に、敵対している者は全員呻いた。
表示枠を通して知った事実ではあるが、やはり直接目で確かめた方がショックは大きい。
西国無双と謳われた立花・宗茂は目の前のルーキーである熱田・シュウに敗れ去ったのだと。
それを見せて、しかし、熱田は誇らず、まだゴールには辿り着いていないという様子で全世界に語り掛け続ける。
『手段に関して言
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