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不可能男との約束
勇気の玉砕
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その後のトーリたちは意外にもするりとホライゾンの元に辿り着いた。
しかし、その展開も当然といえば当然の展開ではある。
何せ、K.P.A.Italiaの主力であるガリレオ副長も、イノケンティウス総長も、今は本多・二代とノリキに足止めをされており、しかも、トーリを誘導しているのは第一特務である点蔵である。
その主な行動は陽動。
純粋な戦闘技能だけで言うならば、他の特務と違って特徴はないかもしれないが、逆に言えば総合力は高いからこそ、第一特務に着けたという事もある。
故に彼は自分の任務を行っただけで、トーリは自分の姫の元に辿り着けることが出来た。
その時、トーリは何よりもハッピーな気持ちでいた事は否定できない事実であった。
そして本人も否定する気なぞなかった。
何よりもハッピーであり、この瞬間を永遠に続いてほしいと思い、人生の最高潮であったからこそ───ただ、親友に対して申し訳なかった。
自分にはこうして取り戻せる機会を与えられた。
だからこそ、失った物は取り戻せないと本気でそう思っている親友から見たら、自分はどんだけ幸運なんだろうと思ったからだ。
それを噛みしめないと親友の後悔に失礼だと思う。
故にホライゾンと話し始めてからの時間は楽しい時間であった。周りが戦闘中にも関わらず、テンションは鰻登りであった。
彼女がホライゾンと自覚してからの初めての会話。
相変わらず、俺のギャグには厳しい所かと、毒舌な所とかが懐かし過ぎて笑えてきた。

昔からホライゾンは俺とシュウにはかなり厳しかったからなー。

二人してギャグと歌の事に付いて、色々と言われたものだ。
最終的にはシュウはプライドを捨てて、俺とのデュエットをぶちかましたのだが、一瞬で斬られた。
剣神もびっくりな斬られ方だった。
記憶が今も、ホライゾンを蘇らせている事に、何かもやもやとするのを感じながらホライゾンを説得しようとする。
俺はお前を助けたいと言ったら、ホライゾンはこう返した。

「疑問なんですが───世界と貴方と、どっちが上なのですか?」

お前はどう思うんだよと返したら、直ぐに世界の方ですと答えられた。
当然と言えば当然の答えに俺はなら、こうすればいいと頭で思った事を何の疑問なしに直ぐに吐いた。

「じゃあ───俺が全世界を従える王になればいいんだな? そうすれば俺の方が世界よりも上だし」

目の前のホライゾンが硬直するのを楽しく思いながら俺は続きを言う。

「だって、オメェの大罪武装があれば、それは不可能じゃないんだし、大罪武装はオメェの感情なんだろ? じゃあ、俺が回収するのはおかしい事じゃないし、使うのはホライゾンなんだからそれも問題なし。一石三鳥ってのはこの事だぜ」

そうさ。
それに元々、それが俺の夢だったわけだから、一石四鳥
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