勇気の玉砕
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隣で悔しそうに呟く元教え子の様子からどうやら同じ答えに至ったようだ。
つまり
「副王権限……! 自分の命をベッドすることによって、武蔵の流体燃料を他者に分け与えるのが、貴様の王としての在り方か! 小僧!」
その行動と宣言を表示枠越しに見て、熱田は爽快に笑った。
「よく言った馬鹿! それでこそ馬鹿の極みって奴だ!」
ここまで馬鹿だとは誰も思うまいと思うが、武蔵全員はお前がそれくらいいとも簡単にする馬鹿というくらい楽に理解していた。
逆にこれくらいの馬鹿くらいじゃなきゃ、剣を振るい甲斐がないってもんだ。
よっしゃ、こりゃあ急がなきゃいけねーなと思い、そういえばさっきから結構走っているのになーと思い、つい剣に聞いてみた。
「なぁ、後、どんくれぇで着くと思うよ?」
『ギャクー』
熱田はお約束を守ってしまった。
形勢はこれでまた逆転でもなく、ただ均衡状態に戻された。
だが、それでもこのままずるずるやっていたら、武蔵の連中の方が有利なのは自明の理である。
ならば、やはり、当初の目的は変わらず
「武蔵総長を狙えーーーー!」
教皇総長の声が戦場を進めた。
やはりそう来ましたか……!
ネイトは走りながら、自分の王が狙われているという事を意識に更に刻んだ。
ホライゾンがいる場所まではもう残り数キロという地点だが、逆に言えばまだ数キロあるという事だ。
自分の足は一般の人よりは速いかもしれないが、特務クラスとしては遅い方である。
総長が走るよりは速いというくらいは自負しているけど、やはりその程度である。
既に、周りは包囲されつつある。
銀鎖の内、二本は総長に使っている。
本人は「ラァ〜ラァ〜ラリボッ、ラリボッ、ラー!」などと何の言語を喋っているのか解らない言語を使って、こちらの神経を削っている。
あれ? もしかして、私、四面楚歌の状況ですの?
実は追いつめられているのは総長ではなく、自分なのかもしれないと思うと嫌な汗が溢れてきた。
『おやおや? ミトッツァン? どうしたの? 何か凄い汗をかいてるみたいだけど』
『ククク、解ったわミトツダイラ───答えはあんたの部屋の中に処分し忘れた何か嫌なモノを思い出したんでしょ!? 仕方ないわねぇ。この優姉が自らそれを調べて、処分してあげるわね! もう。私、まるで浅間みたいな母性を持ってしまったわね。で? 内容は何? エロゲー? エロ本? エローイ器具?』
『姉ちゃん姉ちゃん! そういうのって、やっぱネイトも同性に見られるのは恥ずかしいと思うから、ここは俺が行くってのはどうよ!?』
『待て待てトーリ。ここは拙僧がまずは姉ジャンルと純
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