勇気の玉砕
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である。
「おらぁ! とっととコクりやがれ! じゃねーと、またお前のエロゲをぶった斬るぞ! 次はファイナルモミテスギュー! しかも、初回限定版!」
「あれ、確かヒロインは黒髪ロリ巨乳で御座ったような……」
『早速不倫の兆しね愚弟! しかも、ロリを狙うなんて……カーブが効いてるわ!』
『あれでよくコクりに行ける存在と思うことが出来ましたね……』
『小生思いますに、これ、成功していても後に破局エンドなのでは?』
『大丈夫だよトーリ君! 君は色々と性癖の部分で言われているけど、僕の個人的な意見だと愛には性癖は関係ないと思うよ!?』
『そうだぞトーリ! 愛さえあれば愛は生まれるとも……!』
「お、オメェら! 発破をかけたいのか、意気消沈させたいのか! どっちなんだよ!」
いいからとっととコクれ! と表示枠で送ると全員でハモった。
時々思うが、俺達付き合い良すぎる。
自分でも悪癖とは思っているのだが、中々治そうと思っても治らないのである。
困った悪癖だぜ、と内心で溜息を吐きながら録音を開始する。
「えーと、そりゃなぁ……」
とっとと言え! 言ってしまえと内心で叫びながら、盛り上がってきた。
何故か周りの戦士団さえもが、グッと手を握っている。
そしていよいよ
「俺がお前の事を好きだからに決まってんだろ」
よっしゃあぁぁぁぁと武蔵勢と敵さんの女子勢が叫ぶ。
他人の恋の告白程、面白いものはないというのは全国共通の女子勢の趣味らしい。これはこれで病気だと断定するが、今は返事の方が大事だ。
さぁ……どうなる!?
「Jud.残念ながらホライゾンは自動人形なので好きという感情が理解できません。なので、率直に申させてもらいますと───お帰り下さい」
「……」
世界が一瞬沈黙する。
ごくりと唾を呑む声が連続して聞こえたために、物凄い大きな音のような錯覚を覚えてしまった。
誰かの汗がポタリと落ちた音を機に全員で叫んだ。
「ここまで煽っておいて振られやがったぞ!!」
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