第28話
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たれるんじゃええええッッ!!!」
大君の言葉を聞いてふと自分の過去を思い出したヴァンは大君を睨んで叫んだ。
「宿命!?生まれ変わり!?んなくだらねえモンのためにてめえの人生を差し出すつもりかよ!言っただろうが!あの街に住んでた連中が好きって―――――オフクロさんが愛し、義理の姉さんと過ごすあの街をその手で守って、皆と共にいたいって!―――――なのに全部放り出して化物なんかに壊させていいのかよ!?」
「ッ………」
「アーロンさん、思い出してください!貴方を大事に思っている人は沢山います!アシェンさんにマルティーナさん、ハルさんにジャックさん……東方人街の皆さんに黒月の方々だって……!みんな貴方の帰りを待っています!」
「きっと、今はいないお友達も―――――アーロンさんには、アーロンさんのままでいて欲しいはずです!ですから……負けないでくださいっ!」
「君が私達に喧嘩を売って私が相手をした時も、私が格上である事が癪だと言っていたね。私に”勝ち逃げ”して欲しくないのなら、さっさと戻ってきて私にリベンジマッチを挑んでくるんだ……!」
ヴァンの言葉に大君が怯むとアニエス、フェリ、アンゼリカがそれぞれアーロンへの呼びかけをした。
「それでも、てめえが”大君”を、運命っつー安易な道を選ぶのなら―――――それはただの逃げだ!甘えだ!てめえの足で立てなかった証拠だろう!随分ぬるいじゃねえか、アーロン・ウェイ!!
「……………………………」
アーロンへの呼びかけを終えたヴァンが大君を指差しすると大君は少しの間黙り込んだが
「……好キ勝手……言イヤガッテ………!おれヲ………誰だト……思ッてやガル……おれハ……!俺は……オレは……アーロン・ウェイだああああッッ!!!」
やがて口を開いた大君は胸の部分から強烈な光を放ちながら咆哮し、その瞬間どこからともなく現れた光の球が大君の体に同化した。
〜???〜
「コイツは……大君……いや”俺自身”の中か……ガキの頃から感じてた”昏い穴”……」
周囲が昏き炎に包まれている謎の空間で目を覚ましたアーロンは周囲を見回した後大君に視線を向けた。
「……許サヌ……我ノ使命……阻マント……黒月……銀……刻ノ…………」
「……”アンタ”も色々あったんだろうな。煌都を愛し、尽くして、それでも裏切られて……だが俺は―――――今の煌都をアンタに滅ぼさせるわけにはいかねぇ。ケリを付けようじゃねぇか、一対一でな!!」
恨み言を呟いている大君を哀れんだアーロンが決意の表情を浮かべて自身の武装である双星剣を構えたその時
「―――――意気込んでいる所悪いけどその決着、私も加わらせてもらうわ
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